C¥Documents and Settings¥User¥My Document¥脳内彼女 プレイ済エロゲのストーリーを脳内に書き残しておく為のブロg彼女にドキュメントフォルダ開けられたら死ぬほど殴られた
注意
当ブログは成人男性向けPC用ゲーム(いわゆるエロゲー)のストーリーについてを取り扱っております。
18歳未満の方の閲覧はお控えくださるようお願い致します。
記事はゲームの主要なストーリーについてを記載してありますので、重大なネタバレ要素を多量に含みます。
作品の記事について、未プレイの方及びプレイ予定の方の閲覧は自己責任でお願い致します。
特典内容やゲームについての細かい質問等があればコメントにどうぞ。
オタサーの姫に告られた結果wwwww (ハースニール)
2015/4/24
©ハースニール/みさくらなんこつ
(注意)
ゲームのコンセプト上予備知識を得た上でプレイされた場合、娯楽性を大きく損ないます。
プレイ予定の方は閲覧を避けて頂くよう、強く推奨いたします。
キャラ設定等はHPに詳しいのでそちらで確認を。(ストーリーテキスト:3100字)
<ストーリー>
現代メディア研究部、てらいなく言えばオタク同好会。その唯一のサークル女子である本多美憂と、彼女を取り巻く部員たちに対して、飯島尚樹は苦々しさを抱いていた。狙ってぶった女と喜んで振り回されるオタク、俗物と蔑視しながら事あるごとに目を向けてしまう、言いようのない苛立ち。そんなある日、部室で寝過ごした尚樹は、なぜか居残っていた美憂に声をかけられる。頭の中では威勢がよくとも現実には、異性との日常会話程度の余裕さえ尚樹にはない。だがしどろもどろな受け答えをからかうでもなく、それどころか頓珍漢な芸術の話にさえ楽しげな笑顔を見せる美憂。尚樹は常日頃感じていた言い知れない空虚さ、その充足を彼女に見い出す。幾度かのデートを経て結ばれた二人。望まぬ形で初めてが失われていたことを知った尚樹は、そんな素振りを平素に見せなかったからこそ自身がそんな恋人を守らなければと、心に誓うのだった。
皆に気を使わせたくないと望む美憂の言葉もあり、関係を秘したまま過ぎていく日々。だがサークルの飲み会でそれは起きた。トイレに立った美憂が姿を消すやいなや、彼女の「具合」について語り出す部員たち。妄想の過ぎた侮辱だといきり立つ尚樹に対して、呆気に取られながらも一同は同情心を湛えた目で笑う。剣呑な雰囲気に怯える美憂。そこへ偶然隣に同席していた、同じ大学の学生が顔を出す。眼前の面々を鼻で笑った彼は庇うように、美憂を座敷に引き込んだ。後に尚樹たちが帰路で見たものは、関係を持った部員たちの暴露とその本音を笑い話に、男にしなを作りながら繁華街に向かう、泥酔した美憂の姿だった。それを見た一同の反応は様々。悩みを暴露されたことに悲哀する者。事情を知らずに寄せていた思いを裏切られ、幻滅する者。本性を察しながら、それでも身体には執着する者。その中で共通するのは怒りと焦りだった。だが一人だけ、尚樹だけは根本的に違った。
そして数日後、美憂に対するサークルの復讐が始まる。償いという名の性暴力とその撮影。それでもなお演じることをやめない美憂は媚を振りまきながら快楽に喘ぐ。尚樹はその痴態に発情しながら、他の男たちを憎悪していた。美憂への怒りと情欲で室内が塗り潰される中、尚樹の狂信は未だ変わらない。無条件に彼女を信じ、そうでなければ自らの望む形に歪曲し自身に信仰させる。恋人と疑わない尚樹を前に顔を引き攣らせた美憂は、耐えればいつかは過ぎるとして、撮影もされているこの件を大事にしないでほしいと告げる。であれば自身も耐えねばならない。美憂を犯す男たちへの殺意を胸の内で反芻する尚樹は、その免罪符に安堵している自身に気づいていない。
それでもあまりに醜悪な劣情ぶりに、尚樹の忍耐は臨界点を超える。部員に対して手を上げかけた尚樹。だが美憂はそんな行動に怒りを露わにする。その目はこのサークル、自身の居場所を奪うのかと訴えていた。男の欲望を受けながら、恍惚としてその行為に耽る美憂。そんな状況に置かれている自身に、可憐で可哀想な少女という像に酔っているかのような嬌態。美憂の心をまるで捉えられない尚樹はその苛立ちを劣情という形で彼女にぶつける。心ではなく快楽だけを見せる美憂に、尚樹の苛立ちは募るばかり。
罵声を浴びせた罪悪感、なぜ自身の思いをわかってくれないのかという怒り、冷めない情愛。自宅で数日間悶えていた尚樹だが、ふと出向いた先でそれを見る。街中を連れ回される、陶然とした顔に熱を浮かべた、丸裸の美憂。だがそれはあまりにも無思慮だった。ほどなくして駆けつける警察官の姿に、突如現実に放り出されたかのような怯えを見せる部員たち。蜘蛛の子を散らすように人が引けていく中残されたのは、未だ忘我にある美憂だけ。尚樹は半ば無意識のままその手を掴む。混濁から覚めた美憂は、玩具より現実を取って逃げた部員たちの話を聞かされ、だがそれを否定する。自身は捨てられていないと。享楽に耽ったのだろうこの数日間を背信行為と内心憤りながら、捨てられた美憂に手を差し出す尚樹。だが美憂は尚樹に対してだけは怯えを見せるばかりだった。その拒絶に尚樹の何かが弾ける。微塵も手心なく、目の前のモノを傷めつけた尚樹。気がつけばそこには意識を失った彼女の姿があった。
<エンド2・瓦解>
我に返りその場を後にした尚樹。数日後には気を取り直し、この体験を小説にしようという意気込みと共に、私物を持ち帰るべくこれが最後となるだろう部室へと向かう。だがそこでは部員の一人が身体を揺らしながら泣いていた。お前の所為だと言い残し消えていく男に不快感を露わにする尚樹だが、電源の入っていたパソコンがその目に入る。そこにはアダルトサイト、そして化物じみた醜悪な男に子を孕まされようとしている美憂の姿があった。その表情は虚ろで正気を感じさせず、あれだけ整っていた性器も変わり果てていた。尚樹にとってはすでに整理をつけた、今では汚らわしいだけの女。悦んでいた、笑っていた、怨嗟していた、絶望していた、泣いていた、そして愛を、心を求めていた。その姿に、捨てたはずの女の姿に、自らが望んで壊したはずの姿に、尚樹はわけもわからぬまま叫び続ける。去来する感情の正体がわからないまま、それを表した言葉にならない声だけがいつまでも。
<エンド1・別れ>
我に返りその場を後にした尚樹。以来サークルを避けていたものの、立ち寄った喫茶店で美憂と出くわしてしまう。彼女はすでに文芸部という新たなサークルにその居場所を見出していた。男たちを従えたその姿に、かかわらないと決めていた選択も忘れ食って掛かる尚樹。そんな闖入者に美憂は取り乱したように、だがそれさえも演技に過ぎないが、男たちに助けを求めた。それでも諦めきれず後を追った尚樹は、男たちと獣のように激しく交わる美憂の姿を目撃する。尚樹がよすがとしていた、彼女の幾つかの初行為、自身との絆と信じていたものが、それさえも偽りであったことをその睦言から知る。怒りから躍り出た尚樹に対して美憂は罵倒を重ねるばかりだった。肥大した自己愛、他者を下に見る根拠のない自尊心、指摘された真実に尚樹は愕然とし、大嫌いという決定的な一言に打ちのめされる。
それから尚樹は自宅に篭もり続けている。数ヶ月続く恐ろしいまでの孤独。このままでは死ぬとわかりながらも、動けない。思うのは笑いあった美憂、腕に抱かれた美憂、怯える美憂、自身を拒絶した美憂、そしてその果てに脳裏に描かれた美憂のことだった。望み続けた理想の美憂が今ここにいる。この脳髄だけは自身を裏切らない。それが尚樹が得た答えだった。そうして尚樹はその影に別れを告げる。
尚樹は知らない。その後の彼女がツイッターに残した叫び。新たに得た居場所も些細なきっかけで失い、いつか時間がその美しさを奪い周囲の歓心も奪っていってしまうことを恐れる彼女が、この世界に別れを告げたことを。
<エンド3・虚像>
我に返り美憂を助け起こした尚樹。その数日後、尚樹は幾度目かとなるその病室を訪れていた。全てを失い、ただ最後に残った対象に縋りつく美憂。だが蕩けるようなその表情を時折覆う暗い陰に、微かな違和感もあった。それも美憂の愛を手にしたという高揚に、すぐさまかき消されていく。互いの瞳は重なっているようで交わっていない。自らの内にある何かを互いに映して見ているだけ。これが正しかったのかという諦念を含んだ美憂の自問に、それを察し応える者など、ここには初めからいない。
幸せになりたいと願う二人。だがこの先に待つのはそうではない。とはいえそれはまた別の物語。
<プレイ時間>
エンド2(初回ルート)4時間17分、エンド1・31分、エンド3・13分。計5時間1分。気がつけば複数買い様攻略参照。
ふたなり追加アペンド9分。総計5時間10分。
<グラフィッカー情報・敬称略>
CG番長、みさくらなんこつ(原画)、鈴木美佳子
<あとがき・2015/5/3>
やべえ!初めてふたなり枕買ったんですが、モザる気一切なくてこれはやばい!思ったよりゴツい…というか作中のヘタレた雄らより遥かに逞しいち○ぽでした。
・CG+エロ
フ○ナリは気にならないので無警戒、ただ完全崩壊アヘ顔の連発、これだけはプレイ前の不安でした。蓋を開けてみればフ○ナリなし、アヘ顔も崩壊するほどのものはなしと、絵的には非常にライト。であればみさくら氏の描く、可愛らしくムッチリと下半身の張ったキャラだけがひたすらにエロく際立つということで、抜けまくりました。塗りもみさくら氏が監修でしょうか、素晴らしい調和っぷり。
残念だったのは尻挿入がほとんどだったことくらい。尻穴自体は下品に肉厚でエロい描き込みと塗りで素晴らしいです。ただ僕はそんな穴を広げて臭いに生殖器を更に固くさせながら子作りというのが好きなだけで、ア○ル挿入自体はあまり興味がありません。口とか胸とか脚とかはそれはそれで好きですが、挿入だけは妊娠や生殖行為に直結しないと興奮しづらい変態でした。
・ストーリー
経過はどうなるか容易に想像がつきますが、その結末は全く未知でした。なので5時間いっぱい、最後までどうなるのか、読み進める楽しみは大変ありました。個人的にはエンド1が好きです。全く同じタイプの人間、だからこそ線が近づくことはなかったし、重なりあうことなどありえない、最後まで一顧だにされなかった、これが最もしっくりくるエンドでした。
・シナリオ
ツイッター的なものをシナリオ演出として活用するエロゲは他にも結構あるらしいですが、自分がプレイした作品で遭遇したのはこれが初めてです。コマンド式に客観対象の心境描写に接することができるというのは面白いですね。
ただ現実のツイッター、これが全て真実を語っているというわけではないというのは当然わかります。でもワトソンの約束にあるように、物語の手段としては真実でなければなりません。なので美憂の書き込んだ内容は全てそうだと受け止めました。
その上で、美憂を許せるか許せないかという問いには、許せるという答えに不思議となりました。最初の笑顔、あれだけは嘘ではなかったということが大きいです。それは美憂にとってすぐに失望に変わりますが、まず愛されたい、そこから自分も愛したいという臆病な気持ちは自分にもよくわかります。恋をしたい、のではなく、恋をしてみたいという気持ちは。
・主人公
これまたひっどい主人公。でも辻に責められる謂れはないと思います。何言ってんだこのデブと赤裸々な感情で正直思った。辻にその資格がないだけであって、責められるべきではありますが。辻と平沢、尚樹は同質だと思います。自分の望むものを押し付け他の個を侵し、それを自身からは口にしないことで負い目すら厭い、結果相手がどうなろうと顧みないところが。下半身に正直なだけで、いざ挿入しようとしているところなのに大声程度で留まってしまう小心者の野崎が一番まともに見えました。
狂ってるように見えますが、実際主人公は自己愛が異常に強いだけで狂ってはないと思います。殺意をたぎらせながら多人数が相手であれば自分を納得させられる理由を用意したり、かと思えば理性より感情を優先させた人間くさい行動を取り、かつその結果を利用して誘導しようとしたり。損得の勘定、理知はなくとも打算を充分に働かせられている点で少なくとも狂気に飲まれてはいないです。エンド1の最後だけは真実狂っていたと思いますが。
ということで主人公に心を動かされたことはありません。ああただ、見たアニメの感想をブログに上げ出して、○○ちゃんがいなかったら駄作認定するところでした、とか言い出した時は、目を覆いたいようなPCの前から離れてトイレに篭りたいような、名状しがたいものを感じました。
・ヒロイン
ヒロイン、美憂。彼女も綺麗な夢に置いていかれないよう必死に追い縋る人間で、汚い現実から目を背け続ける尚樹とあまり変わりありません。愛されたいとよく彼女は言いますが、その実自分が壊れていることをよく知っているのだと思います。期待と失望を繰り返すツイッターからはむしろ、こんな自分でも誰かを本気で愛してみたいという思いのほうが、個人的には強く感じられました。過去のことから男に対しては根本的に信じられようもない、同性に対してはそもそもが張り合う対象でしかない、そんな美憂は子供ができればもしかしたら変われた可能性があったのかな、と思いました。子供を産むという行為一点のみにかんしてだけは、正気を失った中でも肯定していたので。自分以外を愛せない女が唯一愛することができそうなのは、同じ血を分けて自分が産んだ子供くらいしか考えつきません。
愚かで哀れで、はたから見ていれば可愛いので愛おしいです。ただ私だけを見てと、その責任を受け入れるかどうかという話になったとしたら即座に勘弁の一言ですが。二次元世界が美憂と主人公の二人きりでないように、みさくら氏の描く魅力的なキャラはまだまだ他にいっぱいいるのです。それに今の僕は独占厨ってやつだし…。見た目はあざとくてそれが好きなんですが。
エンド1のカラオケ店でのCGはスゲー好きなんですが、このCG上下反転させると、それまでトロ顔だったものが泣き顔に見えます。なんというか、男に抱かれてよがりながら泣いてる、美憂の二面性というか本質のようなものを感じました。
そういえば主人公は尻の初めてを貰ったと思いこんでいましたが、実際はゲーム発売前の下の同人誌で、すでに辻にほじくられていたので失笑ものでした。しかしゲーム本編のほうで改めて、尻の初めては高○の時という言及があったので、辻も嘘コかれてたということに。笑った。同人誌もエロいです。同人誌「おわりのはじまり」絶賛発売中!
基本CG数13(内エロCG数11)、回想数11。追加アペンド基本CG数1、回想数1。
エロ1CGあたりの尺は13分(拘束電マ責め)から17分半(全裸フェラぶっかけ)。平均14分半。
永続ループBGVあり、永続ループBGエロSEなし、尻モザなし、淫語修正なし。
(オタサーの姫に告られた結果:小説版)
2015/4/24
©ハースニール/みさくらなんこつ
(注意)
ゲームのコンセプト上予備知識を得た上でプレイされた場合、娯楽性を大きく損ないます。
プレイ予定の方は閲覧を避けて頂くよう、強く推奨いたします。
キャラ設定等はHPに詳しいのでそちらで確認を。(ストーリーテキスト:3100字)
<ストーリー>
現代メディア研究部、てらいなく言えばオタク同好会。その唯一のサークル女子である本多美憂と、彼女を取り巻く部員たちに対して、飯島尚樹は苦々しさを抱いていた。狙ってぶった女と喜んで振り回されるオタク、俗物と蔑視しながら事あるごとに目を向けてしまう、言いようのない苛立ち。そんなある日、部室で寝過ごした尚樹は、なぜか居残っていた美憂に声をかけられる。頭の中では威勢がよくとも現実には、異性との日常会話程度の余裕さえ尚樹にはない。だがしどろもどろな受け答えをからかうでもなく、それどころか頓珍漢な芸術の話にさえ楽しげな笑顔を見せる美憂。尚樹は常日頃感じていた言い知れない空虚さ、その充足を彼女に見い出す。幾度かのデートを経て結ばれた二人。望まぬ形で初めてが失われていたことを知った尚樹は、そんな素振りを平素に見せなかったからこそ自身がそんな恋人を守らなければと、心に誓うのだった。
皆に気を使わせたくないと望む美憂の言葉もあり、関係を秘したまま過ぎていく日々。だがサークルの飲み会でそれは起きた。トイレに立った美憂が姿を消すやいなや、彼女の「具合」について語り出す部員たち。妄想の過ぎた侮辱だといきり立つ尚樹に対して、呆気に取られながらも一同は同情心を湛えた目で笑う。剣呑な雰囲気に怯える美憂。そこへ偶然隣に同席していた、同じ大学の学生が顔を出す。眼前の面々を鼻で笑った彼は庇うように、美憂を座敷に引き込んだ。後に尚樹たちが帰路で見たものは、関係を持った部員たちの暴露とその本音を笑い話に、男にしなを作りながら繁華街に向かう、泥酔した美憂の姿だった。それを見た一同の反応は様々。悩みを暴露されたことに悲哀する者。事情を知らずに寄せていた思いを裏切られ、幻滅する者。本性を察しながら、それでも身体には執着する者。その中で共通するのは怒りと焦りだった。だが一人だけ、尚樹だけは根本的に違った。
そして数日後、美憂に対するサークルの復讐が始まる。償いという名の性暴力とその撮影。それでもなお演じることをやめない美憂は媚を振りまきながら快楽に喘ぐ。尚樹はその痴態に発情しながら、他の男たちを憎悪していた。美憂への怒りと情欲で室内が塗り潰される中、尚樹の狂信は未だ変わらない。無条件に彼女を信じ、そうでなければ自らの望む形に歪曲し自身に信仰させる。恋人と疑わない尚樹を前に顔を引き攣らせた美憂は、耐えればいつかは過ぎるとして、撮影もされているこの件を大事にしないでほしいと告げる。であれば自身も耐えねばならない。美憂を犯す男たちへの殺意を胸の内で反芻する尚樹は、その免罪符に安堵している自身に気づいていない。
それでもあまりに醜悪な劣情ぶりに、尚樹の忍耐は臨界点を超える。部員に対して手を上げかけた尚樹。だが美憂はそんな行動に怒りを露わにする。その目はこのサークル、自身の居場所を奪うのかと訴えていた。男の欲望を受けながら、恍惚としてその行為に耽る美憂。そんな状況に置かれている自身に、可憐で可哀想な少女という像に酔っているかのような嬌態。美憂の心をまるで捉えられない尚樹はその苛立ちを劣情という形で彼女にぶつける。心ではなく快楽だけを見せる美憂に、尚樹の苛立ちは募るばかり。
罵声を浴びせた罪悪感、なぜ自身の思いをわかってくれないのかという怒り、冷めない情愛。自宅で数日間悶えていた尚樹だが、ふと出向いた先でそれを見る。街中を連れ回される、陶然とした顔に熱を浮かべた、丸裸の美憂。だがそれはあまりにも無思慮だった。ほどなくして駆けつける警察官の姿に、突如現実に放り出されたかのような怯えを見せる部員たち。蜘蛛の子を散らすように人が引けていく中残されたのは、未だ忘我にある美憂だけ。尚樹は半ば無意識のままその手を掴む。混濁から覚めた美憂は、玩具より現実を取って逃げた部員たちの話を聞かされ、だがそれを否定する。自身は捨てられていないと。享楽に耽ったのだろうこの数日間を背信行為と内心憤りながら、捨てられた美憂に手を差し出す尚樹。だが美憂は尚樹に対してだけは怯えを見せるばかりだった。その拒絶に尚樹の何かが弾ける。微塵も手心なく、目の前のモノを傷めつけた尚樹。気がつけばそこには意識を失った彼女の姿があった。
<エンド2・瓦解>
我に返りその場を後にした尚樹。数日後には気を取り直し、この体験を小説にしようという意気込みと共に、私物を持ち帰るべくこれが最後となるだろう部室へと向かう。だがそこでは部員の一人が身体を揺らしながら泣いていた。お前の所為だと言い残し消えていく男に不快感を露わにする尚樹だが、電源の入っていたパソコンがその目に入る。そこにはアダルトサイト、そして化物じみた醜悪な男に子を孕まされようとしている美憂の姿があった。その表情は虚ろで正気を感じさせず、あれだけ整っていた性器も変わり果てていた。尚樹にとってはすでに整理をつけた、今では汚らわしいだけの女。悦んでいた、笑っていた、怨嗟していた、絶望していた、泣いていた、そして愛を、心を求めていた。その姿に、捨てたはずの女の姿に、自らが望んで壊したはずの姿に、尚樹はわけもわからぬまま叫び続ける。去来する感情の正体がわからないまま、それを表した言葉にならない声だけがいつまでも。
<エンド1・別れ>
我に返りその場を後にした尚樹。以来サークルを避けていたものの、立ち寄った喫茶店で美憂と出くわしてしまう。彼女はすでに文芸部という新たなサークルにその居場所を見出していた。男たちを従えたその姿に、かかわらないと決めていた選択も忘れ食って掛かる尚樹。そんな闖入者に美憂は取り乱したように、だがそれさえも演技に過ぎないが、男たちに助けを求めた。それでも諦めきれず後を追った尚樹は、男たちと獣のように激しく交わる美憂の姿を目撃する。尚樹がよすがとしていた、彼女の幾つかの初行為、自身との絆と信じていたものが、それさえも偽りであったことをその睦言から知る。怒りから躍り出た尚樹に対して美憂は罵倒を重ねるばかりだった。肥大した自己愛、他者を下に見る根拠のない自尊心、指摘された真実に尚樹は愕然とし、大嫌いという決定的な一言に打ちのめされる。
それから尚樹は自宅に篭もり続けている。数ヶ月続く恐ろしいまでの孤独。このままでは死ぬとわかりながらも、動けない。思うのは笑いあった美憂、腕に抱かれた美憂、怯える美憂、自身を拒絶した美憂、そしてその果てに脳裏に描かれた美憂のことだった。望み続けた理想の美憂が今ここにいる。この脳髄だけは自身を裏切らない。それが尚樹が得た答えだった。そうして尚樹はその影に別れを告げる。
尚樹は知らない。その後の彼女がツイッターに残した叫び。新たに得た居場所も些細なきっかけで失い、いつか時間がその美しさを奪い周囲の歓心も奪っていってしまうことを恐れる彼女が、この世界に別れを告げたことを。
<エンド3・虚像>
我に返り美憂を助け起こした尚樹。その数日後、尚樹は幾度目かとなるその病室を訪れていた。全てを失い、ただ最後に残った対象に縋りつく美憂。だが蕩けるようなその表情を時折覆う暗い陰に、微かな違和感もあった。それも美憂の愛を手にしたという高揚に、すぐさまかき消されていく。互いの瞳は重なっているようで交わっていない。自らの内にある何かを互いに映して見ているだけ。これが正しかったのかという諦念を含んだ美憂の自問に、それを察し応える者など、ここには初めからいない。
幸せになりたいと願う二人。だがこの先に待つのはそうではない。とはいえそれはまた別の物語。
<プレイ時間>
エンド2(初回ルート)4時間17分、エンド1・31分、エンド3・13分。計5時間1分。気がつけば複数買い様攻略参照。
ふたなり追加アペンド9分。総計5時間10分。
<グラフィッカー情報・敬称略>
CG番長、みさくらなんこつ(原画)、鈴木美佳子
<あとがき・2015/5/3>
やべえ!初めてふたなり枕買ったんですが、モザる気一切なくてこれはやばい!思ったよりゴツい…というか作中のヘタレた雄らより遥かに逞しいち○ぽでした。
・CG+エロ
フ○ナリは気にならないので無警戒、ただ完全崩壊アヘ顔の連発、これだけはプレイ前の不安でした。蓋を開けてみればフ○ナリなし、アヘ顔も崩壊するほどのものはなしと、絵的には非常にライト。であればみさくら氏の描く、可愛らしくムッチリと下半身の張ったキャラだけがひたすらにエロく際立つということで、抜けまくりました。塗りもみさくら氏が監修でしょうか、素晴らしい調和っぷり。
残念だったのは尻挿入がほとんどだったことくらい。尻穴自体は下品に肉厚でエロい描き込みと塗りで素晴らしいです。ただ僕はそんな穴を広げて臭いに生殖器を更に固くさせながら子作りというのが好きなだけで、ア○ル挿入自体はあまり興味がありません。口とか胸とか脚とかはそれはそれで好きですが、挿入だけは妊娠や生殖行為に直結しないと興奮しづらい変態でした。
・ストーリー
経過はどうなるか容易に想像がつきますが、その結末は全く未知でした。なので5時間いっぱい、最後までどうなるのか、読み進める楽しみは大変ありました。個人的にはエンド1が好きです。全く同じタイプの人間、だからこそ線が近づくことはなかったし、重なりあうことなどありえない、最後まで一顧だにされなかった、これが最もしっくりくるエンドでした。
・シナリオ
ツイッター的なものをシナリオ演出として活用するエロゲは他にも結構あるらしいですが、自分がプレイした作品で遭遇したのはこれが初めてです。コマンド式に客観対象の心境描写に接することができるというのは面白いですね。
ただ現実のツイッター、これが全て真実を語っているというわけではないというのは当然わかります。でもワトソンの約束にあるように、物語の手段としては真実でなければなりません。なので美憂の書き込んだ内容は全てそうだと受け止めました。
その上で、美憂を許せるか許せないかという問いには、許せるという答えに不思議となりました。最初の笑顔、あれだけは嘘ではなかったということが大きいです。それは美憂にとってすぐに失望に変わりますが、まず愛されたい、そこから自分も愛したいという臆病な気持ちは自分にもよくわかります。恋をしたい、のではなく、恋をしてみたいという気持ちは。
・主人公
これまたひっどい主人公。でも辻に責められる謂れはないと思います。何言ってんだこのデブと赤裸々な感情で正直思った。辻にその資格がないだけであって、責められるべきではありますが。辻と平沢、尚樹は同質だと思います。自分の望むものを押し付け他の個を侵し、それを自身からは口にしないことで負い目すら厭い、結果相手がどうなろうと顧みないところが。下半身に正直なだけで、いざ挿入しようとしているところなのに大声程度で留まってしまう小心者の野崎が一番まともに見えました。
狂ってるように見えますが、実際主人公は自己愛が異常に強いだけで狂ってはないと思います。殺意をたぎらせながら多人数が相手であれば自分を納得させられる理由を用意したり、かと思えば理性より感情を優先させた人間くさい行動を取り、かつその結果を利用して誘導しようとしたり。損得の勘定、理知はなくとも打算を充分に働かせられている点で少なくとも狂気に飲まれてはいないです。エンド1の最後だけは真実狂っていたと思いますが。
ということで主人公に心を動かされたことはありません。ああただ、見たアニメの感想をブログに上げ出して、○○ちゃんがいなかったら駄作認定するところでした、とか言い出した時は、目を覆いたいようなPCの前から離れてトイレに篭りたいような、名状しがたいものを感じました。
・ヒロイン
ヒロイン、美憂。彼女も綺麗な夢に置いていかれないよう必死に追い縋る人間で、汚い現実から目を背け続ける尚樹とあまり変わりありません。愛されたいとよく彼女は言いますが、その実自分が壊れていることをよく知っているのだと思います。期待と失望を繰り返すツイッターからはむしろ、こんな自分でも誰かを本気で愛してみたいという思いのほうが、個人的には強く感じられました。過去のことから男に対しては根本的に信じられようもない、同性に対してはそもそもが張り合う対象でしかない、そんな美憂は子供ができればもしかしたら変われた可能性があったのかな、と思いました。子供を産むという行為一点のみにかんしてだけは、正気を失った中でも肯定していたので。自分以外を愛せない女が唯一愛することができそうなのは、同じ血を分けて自分が産んだ子供くらいしか考えつきません。
愚かで哀れで、はたから見ていれば可愛いので愛おしいです。ただ私だけを見てと、その責任を受け入れるかどうかという話になったとしたら即座に勘弁の一言ですが。二次元世界が美憂と主人公の二人きりでないように、みさくら氏の描く魅力的なキャラはまだまだ他にいっぱいいるのです。それに今の僕は独占厨ってやつだし…。見た目はあざとくてそれが好きなんですが。
エンド1のカラオケ店でのCGはスゲー好きなんですが、このCG上下反転させると、それまでトロ顔だったものが泣き顔に見えます。なんというか、男に抱かれてよがりながら泣いてる、美憂の二面性というか本質のようなものを感じました。
そういえば主人公は尻の初めてを貰ったと思いこんでいましたが、実際はゲーム発売前の下の同人誌で、すでに辻にほじくられていたので失笑ものでした。しかしゲーム本編のほうで改めて、尻の初めては高○の時という言及があったので、辻も嘘コかれてたということに。笑った。同人誌もエロいです。同人誌「おわりのはじまり」絶賛発売中!
基本CG数13(内エロCG数11)、回想数11。追加アペンド基本CG数1、回想数1。
エロ1CGあたりの尺は13分(拘束電マ責め)から17分半(全裸フェラぶっかけ)。平均14分半。
永続ループBGVあり、永続ループBGエロSEなし、尻モザなし、淫語修正なし。
(オタサーの姫に告られた結果:小説版)
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