C¥Documents and Settings¥User¥My Document¥脳内彼女 プレイ済エロゲのストーリーを脳内に書き残しておく為のブロg彼女にドキュメントフォルダ開けられたら死ぬほど殴られた
注意
当ブログは成人男性向けPC用ゲーム(いわゆるエロゲー)のストーリーについてを取り扱っております。
18歳未満の方の閲覧はお控えくださるようお願い致します。
記事はゲームの主要なストーリーについてを記載してありますので、重大なネタバレ要素を多量に含みます。
作品の記事について、未プレイの方及びプレイ予定の方の閲覧は自己責任でお願い致します。
特典内容やゲームについての細かい質問等があればコメントにどうぞ。
euphoria ユーフォリア (clockup)
2011/6/24
euphoria HDリマスター (clockup)
2014/4/25
©CLOCKUP
(注意)
ゲームのコンセプト上予備知識を得た上でプレイされた場合、娯楽性を大きく損ないます。
プレイ予定の方は閲覧を避けて頂くよう、強く推奨いたします。
キャラ設定等はHPに詳しいのでそちらで確認を。(テキスト:4804字)
<補足>
当ゲームにはBADエンドが多数ありますが、キャラ個別エンドのみを記してあります。
<ストーリー>
目を覚ました高遠恵輔は全てが白に満たされた部屋にいた。そこにいたのは、幼馴染の帆刈叶、天文部の後輩の蒔羽梨香、学級委員長の安藤都子、英語教師の葵菜月、接点のないクラスメイトの真中合歓、隣のクラスに所属する白夜凛音、の6人。そして7人の前に無機質な合成音が流れる。男が「鍵」となり、いずれか一人の女の「鍵穴」を使うことで鍵のかかった5枚の扉を開く「脱出」ゲーム。
その意味するところを悟り憤りを爆発させる都子。最後までゲームへの意思を見せない彼女だったが一瞬の暗転の後、一同は椅子に縛り付けられた都子の姿を目にする。唐突に始まる電気椅子での処刑。排泄物や血液、あらゆる体液をほとばしらせながら絶命に至る彼女の姿を見て、恵輔は確かに、その光景に興奮を覚えていた。そしてそれに唯一気づき、愉快げに顔を綻ばせながら耳元にささやく合歓。口を閉ざす代わりに3つの「お願い」をささやく。
そして恵輔は、5つの鍵穴を自身の鍵でこじ開けていく。その内にどうしようもない愉悦を隠しながら。
そして最後の扉を開いたはずの一同の前に立ちふさがる、新たな扉と3時間のインターバル。徒労感に目をつぶり浅い眠りについた恵輔だが、目を覚ますとそこには誰もいなかった。不意に始まる最後のゲーム、「救出」。
<梨香ルート>
身体中を傷まみれにしながら4人をどうにか救い出した恵輔だが、菜月だけはそれが叶わなかった。地上に這い出たものの、体力を使い果たした恵輔はそこで倒れる。
目を覚ました恵輔は梨香と共に災害用地下備蓄庫にいた。倒れてから一週間、看病を続けていたという梨香。鍵穴を責めていた時と救出ゲームの時の、どちらが本当の姿なのかわからず、そして以前から抱いていた恋心を捨てられない梨香は、言葉で謝る恵輔に行動を求めた。
本当の意味で結ばれた二人は、先に人手を探しに出た叶を追って山を降り始め、そして灯りを目にする。喜び勇んで向かったそこは恵輔たちの通う六慶館学園。だがそこにあったのは女子生徒たちが男子生徒に組み伏せられる地獄の続きだった。言葉を失う恵輔たちを見ながら嘲笑を浮かべる合歓は、それまでの全てが自身の企みであったことを高らかに明かす。
捕らえられた二人。不気味な法衣を纏った生徒たちに学園が襲われた機会を得て、叶を助け出し逃亡するが、全身をラバースーツに包んだ異形の追っ手に再び捕らえられる。合歓の前に引き立てられた恵輔。叶と梨香のどちらかを屋上から突き落とせば、いずれか一方との逃亡を許すと合歓はささやく。そして梨香は自ら屋上から身を投げた。
校庭に向かった恵輔が見たものは梨香の遺体ではなく、あの追っ手の腕に抱かれた梨香の姿だった。そして伝えられる、ゲームクリアの文字。
目を覚ました恵輔は病室にいた。地下廃棄物からガスが漏れ出し学園が一つ壊滅したという事件から、すでに数週間が過ぎていた。もちろん恵輔はそれが偽装であることを知っていたが、裏にある思惑がとてつもなく巨大で邪悪なものであることもよくわかっていた。少なくとも、梨香の無事だけは確認できた。今はそれでいいと、そう思えた。
<菜月ルート>
身体中を傷まみれにしながら4人をどうにか救い出した恵輔だが、菜月だけはそれが叶わなかった。地上に這い出たものの、体力を使い果たした恵輔はそこで倒れる。
災害用地下備蓄庫で目を覚ました恵輔は、菜月を弔う為に地下施設へと引き返すが道を誤り洞穴に落ちてしまう。そしてそこには凛音の姿があった。不気味な教団の領袖として。
洞穴から出るに出られなくなった恵輔はその中に紛れ込み、そして崩落した坑道の先があの施設へ繋がっていることを知る。地下施設に侵入を果たすもののそこに菜月の遺体はなく、あったのはディスプレイに映った学園の地獄絵図と、合歓に捕らえられた叶の姿だった。
学園へ駆けつけた恵輔はそこで叶と、そして水没した水槽の中から引き上げられ蘇生措置を施されていた菜月の姿を目にする。人質を前に捕らえられた恵輔だが、そこへ教団が学園を強襲する。叶を救い出すべく、体育館へ向かう恵輔と菜月。見張りの生徒を一瞬で制圧し、留学時の経験と言いながら催涙ガスをありあわせの材料で自作してしまう菜月に瞠目しながら、恵輔は叶を連れて学園を脱出する。
叶を病院に運び警察へ出頭しようとした恵輔を、菜月は引き止める。彼女に連れられ、気がつけば恵輔は遠く離れた南の島へと来ていた。大切な人と平穏な日々を。たったそれだけのことだがそれは恵輔にとって、掛け替えのない宝物に思えた。
<凛音ルート>
身体中を傷まみれにしながら4人をどうにか救い出した恵輔だが、菜月だけはそれが叶わなかった。地上に這い出たものの、体力を使い果たした恵輔はそこで倒れる。
目を覚ました恵輔は凛音と共に災害用地下備蓄庫にいた。叶を探すべく学園へ向かう恵輔だが、その光景を見た凛音の制止もあり一度引き下がる。そして地下施設の抜け穴から、恵輔が眠っていた一週間で学園から逃れていた生徒たちが集まっているという洞穴へと向かう。
合歓の支配を終わらせるべく凛音は、生徒たちを率いて学園に向かう。合歓を支配者たらしめていた力はなぜか発揮されず、凛音の教えを呟きながら武器さえ持たずに学園側の生徒たちを引き倒していく信徒たち。それに薄ら寒いものを感じつつも、恵輔は叶を助け出すことができた。戻った洞穴で不意に始まる、合歓への浄化の儀式。だが恵輔に言わせればそれは、もっともらしい言葉で繕った虐待でしかなかった。
その後洞穴の最深部へ連れられていった恵輔はそこで、ミイラ化した凛音の母親を目にする。それに跪き教祖と崇める信徒たち。絶句する恵輔の首筋に腕を回しながら、そのうなじにある印こそが、神の御遣いの証であると凛音はささやく。楽園を目指すと呟きながら恵輔を押し倒す凛音。そしてその光景には覚えがあった。今やミイラとなった彼女に誘拐された時のこと。
その子供こそが救世主の父であると信じた女が身ごもった子供、それが自身だと告げる凛音。恵輔は自身と凛音の年齢が同じであることからありえない話と必死に食い下がるが、凛音は意に介さず、救世主の男子を産めなかった母に代わってそれを為そうとする。
拘束された手錠の鎖で凛音を締め落とした恵輔。凛音を盾に信徒たちを退かせ、彼女を連れて洞穴の地下を進む内に、白く巨大な扉を目にする。
目を覚ました恵輔。何か遠い旅を終えたような、酷く疲れる夢を見たような気がした。ベッドに腰掛けた恋人に気を使わせないよう答えを返し、彼女のその静かな声を聞きながら、恵輔は目を閉じた。
<合歓ルート>
身体中を傷まみれにしながら4人をどうにか救い出した恵輔だが、菜月だけはそれが叶わなかった。地上に這い出たものの、体力を使い果たした恵輔はそこで倒れる。
目を覚ました恵輔は災害用地下備蓄庫から抜け出し学園へ向かう。荒れ果てた無人の校内。バリケードで覆われた放送室にたどり着くがその直前に校庭の惨劇を見てしまう。合歓に飛びかかる寸前で凛音に押し留められた恵輔。
信徒たちを率いて合歓の元に再度向かう凛音と恵輔だが、姿の見えない何者かがそれを阻んだ。数十人を優に超える人員も意味を成さず、恵輔も合歓の前に引き立てられる。叶の安全を秤にかけられ服従するしかなかった。
洞穴にまで連れられ教団の姿を見せ付けられた恵輔は、ラバースーツの女が制圧した凛音を連れて学園に戻り、梨香を巻き込んだその凄惨な制裁を目の当たりにする。
そんな中で恵輔は夢という形で記憶の一部を垣間見、その経緯を叶に尋ねる。学園で起きた、全生徒が殺し合うゲーム。放送室に逃げ込んだ恵輔が罠で死にかけ、叶は合歓と一つの賭けをした。恵輔を助ける代わりに、合歓の誘惑に口を出さずその結果を受け入れること。それが成功しないことに叶は賭け、そうして首輪の意識操作で記憶を奪われた恵輔は、あの地下施設へ運ばれていたのだった。
翌日合歓に呼び出された二人。恵輔と二人きりにするよう合歓は周囲に命じ、そして体育館の外から叶の叫びが届く。体育館の鍵を飲み込んだ合歓の首をねじり上げる恵輔だが、彼女が時折見せていた陰のある表情が頭をよぎり、その命を奪うことはできなかった。そしてそんな恵輔に、背後からの衝撃が走る。
何者かに刺されたのだと悟った時には、その意識は薄れかけていた。そして恵輔は眼前で崩れ落ちる彼女の姿を、最期の瞬間に見た。
<トゥルールート>
※合歓ルートから展開続行
体育館の鍵を飲み込んだ合歓の首をねじり上げる恵輔。確実にその頚椎をへし折った感触があったが、気がつけば恵輔はあの白い地下施設にいた。
困惑する恵輔の前に現れる、白衣を着込んだ叶。六慶館学園で起きた全ての出来事が、ある実験の処置として見せられていた、意識操作の産物であったことが叶の口から語られる。あれほどに求めた日常も、狂おしいほどに葛藤した非日常も、全てが嘘偽りであったという事実を受け入れられない恵輔。賭けに負けたのだという叶は恵輔を連れ合歓の元を訪れる。
かつて自殺に失敗し植物人間となった一人の少女がいた。彼女が見る、この上なく幸福な夢に魅せられた時の権力者たちは、遠い未来に不老不死が実現するその時まで、彼女の夢を見て眠り続けることを望んだ。巨大コンピューターに接続されその生体コアとしてユーフォリアの源泉となり続ける「眠り姫」。その「楽園」システムにおける劣化パーツの代替として用意されたのが、幼い合歓だった。
ある日合歓は叶の母に連れ出され、地下施設の上層にあたる洞穴へ匿われる。そして恵輔はそこを自身の秘密基地として使っていた。ほんのわずかな間、外の世界について思いを馳せる二人。だがその幸せな時間は長くは続かなかった。
地下施設に連れ戻された合歓は、恵輔を生かす代わりにその記憶を奪うことを余儀なくされる。そして地上の病院へ移った恵輔は、いつからか洞穴に居ついた新興宗教の教祖に拉致されてしまう。最初の頃こそ教祖の受精卵をその娘に組み込むなど楽園計画に利用していた研究所側だったが教団は後に処分され、恵輔もまたその実行者によって連れ出された。
時が過ぎ合歓は、優秀な研究員である叶の監視の下、施設直上の六慶館学園へ通うこととなった。そしてそこで恵輔と再会する。思いがけず訪れた幸せな時間。だが合歓のその思いは再び踏みにじられる。
唐突に始まった、権力者たちに提供する娯楽、学園での殺人劇。致命傷を負った恵輔の命を繋ぐ為に、合歓はそれに手を下した叶に懇願する。代償として叶が提示したのは、合歓が殺されるほどに恵輔に憎まれること。眠り姫としてユーフォリアを発現させる為には、現実を拒絶するほどの強い絶望を与える必要があった。叶としてはその取引は悪くない提案だった。
合歓の夢の中で幸せを享受する恵輔。だがそれはどこまでいっても仮初めのものでしかなかった。楽園での永遠を叫ぶ合歓を前にして、恵輔はそれを否定し過酷な現実世界を選択する。そして目を覚ました恵輔はその一歩を踏み出し始めた。
あれから3年の月日が流れた。菜月とコンタクトを取った恵輔は傭兵だった彼女の元で働き始め、そして生きる術を身につけた。そしてそんな中で入った、叶の情報。
スパイであり合歓を別組織に引き渡すはずだった叶は、なぜかその姿をくらましていた。旧組織と別組織の二つの勢力に追われる叶は、あの学園にその足取りの手がかりを残しており、それを追った恵輔は腹部を刺された叶と致死性ガスで死亡した追跡者たちの姿を発見する。
自身の行動に最期まで疑問を口走りながら息絶えた叶。それを看取った恵輔は路地裏の奥に、その姿を見る。あの時恵輔を失ったことで、記憶の全てをなくした合歓がそこにいた。狭まる包囲の気配に、その手を取った恵輔。決してその手を放すことはない。もう二度と。
<プレイ時間>
初回梨香ルート(BAD含む)4時間10分、菜月ルート2時間45分、凛音ルート(BAD含む)3時間40分、合歓ルート4時間35分、トゥルールート(BAD含む)4時間40分。計19時間50分。
<印象に残ったシーン>
<グラフィッカー情報・敬称略>
氷城蒼依(グラフィックチーフ)、PONSUKE(グラフィックチーフ)、伊武もいな、城島正成、スダヲカユ、せんや、たくろう、双見静流、路、むなしむじょう
<あとがき・2013/4/17>
何度やってもやっぱりいい…。3回やっても感想は変わらない。
ところで一つだけわからないのは、始まりの眠り姫って結局誰だったんでしょうね。名前はないって叶が言ってましたが。CG枠が凛音枠に入ってますが、受精卵ではないし。凛音の係累で他になんかあるのだろうか。けいちゃんの首の印は、首輪システムのプロトタイプ施術くらったせいだろうか。ついに駿○屋でアンケート送付設定資料集買いましたが、けいちゃんの首については解決したものの、眠り姫はまだ謎のままですね。ソ○特典ディスクは当時ここで通販予約したのでありますが…菜月ドラマは素晴らしい出来です。必聴モノ。
何にしても最高傑作です。僕の中では恐らく変わりそうにありません。
OPの楽園の扉はいつ聞いてもやばい。これ合歓だけの歌じゃなくて叶と二人の曲だと思います。
(楽園の扉 歌詞引用:CLOCKUP公式HP・preview of euphoriaより)
「白い闇を抱く 檻に囚われても 望む貴方に触れたい 燃える炎で 歪む愛の鎖に繋いで」
「愛よ 蛇の化身になれ 甘い罠にあなた誘う 優しい嘘で奏でる毒牙の夢 溺れるまま 眠れ」
「想い乱れても 誰も知らぬ世界 焦がれよがれ つらぬいて きっと 滅びてはじまる 救いの手伸ばして」
この3節は蛇、リリスである叶の歌詞ですね。叶から始まってイヴの合歓と交互に歌ってるんだな。
時に昔は洋楽を時々聞いていたんですが、XandriaのEuphoriaってなんとなく歌詞がこのユーフォリアにあってますね。実際にはこれはお薬で廃人になった人を歌っているのだと思いますが。ユーフォリア=お薬、あなたと呼びかける青字部分は悪魔の囁きつまりオーバードーズによる幻聴でしょう。
翻訳サイトを使って自分で肉付けした適当な和訳ですが。
蛇の天使が私を犯す 私の中の蛇の毒が
おおユーフォリア、あなたこそ我々の女神
この地獄に生きる為に私が背負うものを取り去ってください
夢に別れを告げ 幻想を壊す
苦痛に満ちた夕闇はいずれこの地を覆う
軍団が来る-静かに
心に交差する-眩しく
麻痺する-感覚
全てを奪う
あなたを抱きしめる-強く
あなたを汚す-欲望で
終わりはすぐに訪れる-混沌に
奴隷としての運命が待つ
私達が売った薬を使い尽くして
あなたはなおそれを乞う
そうしてあなたはすぐに忘れる
あなたが憧れであった世界を
子供じみた夢-罪あたりな
私が見たもの-情熱
恐れずに-自由を
その望みは永遠に失われる
おおユーフォリア、あなたこそ我々の女神
この地獄に生きる為に私が背負うものを取り去ってください
夢に別れを告げ 幻想を壊す
苦痛に満ちた夕闇はいずれこの地を覆う
終わらない世界
我々は偽りの夢をあなたに売る
我々はあなたの幻想を操る
この世界に身を隠す場所は残されていない
プラスチックでできた楽園に屈服するのみ
ゆっくり果てしなく夢の平野を旅して、私の記憶は浮かび上がる
おおユーフォリア、あなたこそ我々の女神
この地獄に生きる為に私が背負うものを取り去ってください
夢に別れを告げ 幻想を壊す
苦痛に満ちた夕闇はいずれこの地を覆う
おおユーフォリア、あなたの甘い嘘は
留まっていたあの子への記憶を消し去っていく
おおChimaria(訳不明)、心を食らっていく
我々の魂を取り込んだあなたは、悔恨の永遠の中をさまよう
終わらない世界
<あとがき追記・2014/5/29>
HDリマスターをクリアしましたが、ストーリーやエピソードに追加要素はありませんでした。小説版エピソードの収録に賭けてたんですが。
変更要素としては解像度が800*600から1024*768へ、テキストウィンドウを縦書きにした場合は1280*768。後はESC緊急回避画面を更新追加。縦書き画面はこんな感じです。
はましま氏の闘病明け、clockupの新年絵か何かを見た時だいぶ絵柄が変わったかなと思いましたが、同じキャラを並べるとさほど変化がないですね。ベアt…合歓は今の方がいいかもしれない。
(感想:euphoria)
(関連記事:euphoria小説版)
2011/6/24
euphoria HDリマスター (clockup)
2014/4/25
©CLOCKUP
(注意)
ゲームのコンセプト上予備知識を得た上でプレイされた場合、娯楽性を大きく損ないます。
プレイ予定の方は閲覧を避けて頂くよう、強く推奨いたします。
キャラ設定等はHPに詳しいのでそちらで確認を。(テキスト:4804字)
<補足>
当ゲームにはBADエンドが多数ありますが、キャラ個別エンドのみを記してあります。
<ストーリー>
目を覚ました高遠恵輔は全てが白に満たされた部屋にいた。そこにいたのは、幼馴染の帆刈叶、天文部の後輩の蒔羽梨香、学級委員長の安藤都子、英語教師の葵菜月、接点のないクラスメイトの真中合歓、隣のクラスに所属する白夜凛音、の6人。そして7人の前に無機質な合成音が流れる。男が「鍵」となり、いずれか一人の女の「鍵穴」を使うことで鍵のかかった5枚の扉を開く「脱出」ゲーム。
その意味するところを悟り憤りを爆発させる都子。最後までゲームへの意思を見せない彼女だったが一瞬の暗転の後、一同は椅子に縛り付けられた都子の姿を目にする。唐突に始まる電気椅子での処刑。排泄物や血液、あらゆる体液をほとばしらせながら絶命に至る彼女の姿を見て、恵輔は確かに、その光景に興奮を覚えていた。そしてそれに唯一気づき、愉快げに顔を綻ばせながら耳元にささやく合歓。口を閉ざす代わりに3つの「お願い」をささやく。
そして恵輔は、5つの鍵穴を自身の鍵でこじ開けていく。その内にどうしようもない愉悦を隠しながら。
そして最後の扉を開いたはずの一同の前に立ちふさがる、新たな扉と3時間のインターバル。徒労感に目をつぶり浅い眠りについた恵輔だが、目を覚ますとそこには誰もいなかった。不意に始まる最後のゲーム、「救出」。
<梨香ルート>
身体中を傷まみれにしながら4人をどうにか救い出した恵輔だが、菜月だけはそれが叶わなかった。地上に這い出たものの、体力を使い果たした恵輔はそこで倒れる。
目を覚ました恵輔は梨香と共に災害用地下備蓄庫にいた。倒れてから一週間、看病を続けていたという梨香。鍵穴を責めていた時と救出ゲームの時の、どちらが本当の姿なのかわからず、そして以前から抱いていた恋心を捨てられない梨香は、言葉で謝る恵輔に行動を求めた。
本当の意味で結ばれた二人は、先に人手を探しに出た叶を追って山を降り始め、そして灯りを目にする。喜び勇んで向かったそこは恵輔たちの通う六慶館学園。だがそこにあったのは女子生徒たちが男子生徒に組み伏せられる地獄の続きだった。言葉を失う恵輔たちを見ながら嘲笑を浮かべる合歓は、それまでの全てが自身の企みであったことを高らかに明かす。
捕らえられた二人。不気味な法衣を纏った生徒たちに学園が襲われた機会を得て、叶を助け出し逃亡するが、全身をラバースーツに包んだ異形の追っ手に再び捕らえられる。合歓の前に引き立てられた恵輔。叶と梨香のどちらかを屋上から突き落とせば、いずれか一方との逃亡を許すと合歓はささやく。そして梨香は自ら屋上から身を投げた。
校庭に向かった恵輔が見たものは梨香の遺体ではなく、あの追っ手の腕に抱かれた梨香の姿だった。そして伝えられる、ゲームクリアの文字。
目を覚ました恵輔は病室にいた。地下廃棄物からガスが漏れ出し学園が一つ壊滅したという事件から、すでに数週間が過ぎていた。もちろん恵輔はそれが偽装であることを知っていたが、裏にある思惑がとてつもなく巨大で邪悪なものであることもよくわかっていた。少なくとも、梨香の無事だけは確認できた。今はそれでいいと、そう思えた。
<菜月ルート>
身体中を傷まみれにしながら4人をどうにか救い出した恵輔だが、菜月だけはそれが叶わなかった。地上に這い出たものの、体力を使い果たした恵輔はそこで倒れる。
災害用地下備蓄庫で目を覚ました恵輔は、菜月を弔う為に地下施設へと引き返すが道を誤り洞穴に落ちてしまう。そしてそこには凛音の姿があった。不気味な教団の領袖として。
洞穴から出るに出られなくなった恵輔はその中に紛れ込み、そして崩落した坑道の先があの施設へ繋がっていることを知る。地下施設に侵入を果たすもののそこに菜月の遺体はなく、あったのはディスプレイに映った学園の地獄絵図と、合歓に捕らえられた叶の姿だった。
学園へ駆けつけた恵輔はそこで叶と、そして水没した水槽の中から引き上げられ蘇生措置を施されていた菜月の姿を目にする。人質を前に捕らえられた恵輔だが、そこへ教団が学園を強襲する。叶を救い出すべく、体育館へ向かう恵輔と菜月。見張りの生徒を一瞬で制圧し、留学時の経験と言いながら催涙ガスをありあわせの材料で自作してしまう菜月に瞠目しながら、恵輔は叶を連れて学園を脱出する。
叶を病院に運び警察へ出頭しようとした恵輔を、菜月は引き止める。彼女に連れられ、気がつけば恵輔は遠く離れた南の島へと来ていた。大切な人と平穏な日々を。たったそれだけのことだがそれは恵輔にとって、掛け替えのない宝物に思えた。
<凛音ルート>
身体中を傷まみれにしながら4人をどうにか救い出した恵輔だが、菜月だけはそれが叶わなかった。地上に這い出たものの、体力を使い果たした恵輔はそこで倒れる。
目を覚ました恵輔は凛音と共に災害用地下備蓄庫にいた。叶を探すべく学園へ向かう恵輔だが、その光景を見た凛音の制止もあり一度引き下がる。そして地下施設の抜け穴から、恵輔が眠っていた一週間で学園から逃れていた生徒たちが集まっているという洞穴へと向かう。
合歓の支配を終わらせるべく凛音は、生徒たちを率いて学園に向かう。合歓を支配者たらしめていた力はなぜか発揮されず、凛音の教えを呟きながら武器さえ持たずに学園側の生徒たちを引き倒していく信徒たち。それに薄ら寒いものを感じつつも、恵輔は叶を助け出すことができた。戻った洞穴で不意に始まる、合歓への浄化の儀式。だが恵輔に言わせればそれは、もっともらしい言葉で繕った虐待でしかなかった。
その後洞穴の最深部へ連れられていった恵輔はそこで、ミイラ化した凛音の母親を目にする。それに跪き教祖と崇める信徒たち。絶句する恵輔の首筋に腕を回しながら、そのうなじにある印こそが、神の御遣いの証であると凛音はささやく。楽園を目指すと呟きながら恵輔を押し倒す凛音。そしてその光景には覚えがあった。今やミイラとなった彼女に誘拐された時のこと。
その子供こそが救世主の父であると信じた女が身ごもった子供、それが自身だと告げる凛音。恵輔は自身と凛音の年齢が同じであることからありえない話と必死に食い下がるが、凛音は意に介さず、救世主の男子を産めなかった母に代わってそれを為そうとする。
拘束された手錠の鎖で凛音を締め落とした恵輔。凛音を盾に信徒たちを退かせ、彼女を連れて洞穴の地下を進む内に、白く巨大な扉を目にする。
目を覚ました恵輔。何か遠い旅を終えたような、酷く疲れる夢を見たような気がした。ベッドに腰掛けた恋人に気を使わせないよう答えを返し、彼女のその静かな声を聞きながら、恵輔は目を閉じた。
<合歓ルート>
身体中を傷まみれにしながら4人をどうにか救い出した恵輔だが、菜月だけはそれが叶わなかった。地上に這い出たものの、体力を使い果たした恵輔はそこで倒れる。
目を覚ました恵輔は災害用地下備蓄庫から抜け出し学園へ向かう。荒れ果てた無人の校内。バリケードで覆われた放送室にたどり着くがその直前に校庭の惨劇を見てしまう。合歓に飛びかかる寸前で凛音に押し留められた恵輔。
信徒たちを率いて合歓の元に再度向かう凛音と恵輔だが、姿の見えない何者かがそれを阻んだ。数十人を優に超える人員も意味を成さず、恵輔も合歓の前に引き立てられる。叶の安全を秤にかけられ服従するしかなかった。
洞穴にまで連れられ教団の姿を見せ付けられた恵輔は、ラバースーツの女が制圧した凛音を連れて学園に戻り、梨香を巻き込んだその凄惨な制裁を目の当たりにする。
そんな中で恵輔は夢という形で記憶の一部を垣間見、その経緯を叶に尋ねる。学園で起きた、全生徒が殺し合うゲーム。放送室に逃げ込んだ恵輔が罠で死にかけ、叶は合歓と一つの賭けをした。恵輔を助ける代わりに、合歓の誘惑に口を出さずその結果を受け入れること。それが成功しないことに叶は賭け、そうして首輪の意識操作で記憶を奪われた恵輔は、あの地下施設へ運ばれていたのだった。
翌日合歓に呼び出された二人。恵輔と二人きりにするよう合歓は周囲に命じ、そして体育館の外から叶の叫びが届く。体育館の鍵を飲み込んだ合歓の首をねじり上げる恵輔だが、彼女が時折見せていた陰のある表情が頭をよぎり、その命を奪うことはできなかった。そしてそんな恵輔に、背後からの衝撃が走る。
何者かに刺されたのだと悟った時には、その意識は薄れかけていた。そして恵輔は眼前で崩れ落ちる彼女の姿を、最期の瞬間に見た。
<トゥルールート>
※合歓ルートから展開続行
体育館の鍵を飲み込んだ合歓の首をねじり上げる恵輔。確実にその頚椎をへし折った感触があったが、気がつけば恵輔はあの白い地下施設にいた。
困惑する恵輔の前に現れる、白衣を着込んだ叶。六慶館学園で起きた全ての出来事が、ある実験の処置として見せられていた、意識操作の産物であったことが叶の口から語られる。あれほどに求めた日常も、狂おしいほどに葛藤した非日常も、全てが嘘偽りであったという事実を受け入れられない恵輔。賭けに負けたのだという叶は恵輔を連れ合歓の元を訪れる。
かつて自殺に失敗し植物人間となった一人の少女がいた。彼女が見る、この上なく幸福な夢に魅せられた時の権力者たちは、遠い未来に不老不死が実現するその時まで、彼女の夢を見て眠り続けることを望んだ。巨大コンピューターに接続されその生体コアとしてユーフォリアの源泉となり続ける「眠り姫」。その「楽園」システムにおける劣化パーツの代替として用意されたのが、幼い合歓だった。
ある日合歓は叶の母に連れ出され、地下施設の上層にあたる洞穴へ匿われる。そして恵輔はそこを自身の秘密基地として使っていた。ほんのわずかな間、外の世界について思いを馳せる二人。だがその幸せな時間は長くは続かなかった。
地下施設に連れ戻された合歓は、恵輔を生かす代わりにその記憶を奪うことを余儀なくされる。そして地上の病院へ移った恵輔は、いつからか洞穴に居ついた新興宗教の教祖に拉致されてしまう。最初の頃こそ教祖の受精卵をその娘に組み込むなど楽園計画に利用していた研究所側だったが教団は後に処分され、恵輔もまたその実行者によって連れ出された。
時が過ぎ合歓は、優秀な研究員である叶の監視の下、施設直上の六慶館学園へ通うこととなった。そしてそこで恵輔と再会する。思いがけず訪れた幸せな時間。だが合歓のその思いは再び踏みにじられる。
唐突に始まった、権力者たちに提供する娯楽、学園での殺人劇。致命傷を負った恵輔の命を繋ぐ為に、合歓はそれに手を下した叶に懇願する。代償として叶が提示したのは、合歓が殺されるほどに恵輔に憎まれること。眠り姫としてユーフォリアを発現させる為には、現実を拒絶するほどの強い絶望を与える必要があった。叶としてはその取引は悪くない提案だった。
合歓の夢の中で幸せを享受する恵輔。だがそれはどこまでいっても仮初めのものでしかなかった。楽園での永遠を叫ぶ合歓を前にして、恵輔はそれを否定し過酷な現実世界を選択する。そして目を覚ました恵輔はその一歩を踏み出し始めた。
あれから3年の月日が流れた。菜月とコンタクトを取った恵輔は傭兵だった彼女の元で働き始め、そして生きる術を身につけた。そしてそんな中で入った、叶の情報。
スパイであり合歓を別組織に引き渡すはずだった叶は、なぜかその姿をくらましていた。旧組織と別組織の二つの勢力に追われる叶は、あの学園にその足取りの手がかりを残しており、それを追った恵輔は腹部を刺された叶と致死性ガスで死亡した追跡者たちの姿を発見する。
自身の行動に最期まで疑問を口走りながら息絶えた叶。それを看取った恵輔は路地裏の奥に、その姿を見る。あの時恵輔を失ったことで、記憶の全てをなくした合歓がそこにいた。狭まる包囲の気配に、その手を取った恵輔。決してその手を放すことはない。もう二度と。
<プレイ時間>
初回梨香ルート(BAD含む)4時間10分、菜月ルート2時間45分、凛音ルート(BAD含む)3時間40分、合歓ルート4時間35分、トゥルールート(BAD含む)4時間40分。計19時間50分。
<印象に残ったシーン>
<グラフィッカー情報・敬称略>
氷城蒼依(グラフィックチーフ)、PONSUKE(グラフィックチーフ)、伊武もいな、城島正成、スダヲカユ、せんや、たくろう、双見静流、路、むなしむじょう
<あとがき・2013/4/17>
何度やってもやっぱりいい…。3回やっても感想は変わらない。
ところで一つだけわからないのは、始まりの眠り姫って結局誰だったんでしょうね。名前はないって叶が言ってましたが。CG枠が凛音枠に入ってますが、受精卵ではないし。凛音の係累で他になんかあるのだろうか。けいちゃんの首の印は、首輪システムのプロトタイプ施術くらったせいだろうか。ついに駿○屋でアンケート送付設定資料集買いましたが、けいちゃんの首については解決したものの、眠り姫はまだ謎のままですね。ソ○特典ディスクは当時ここで通販予約したのでありますが…菜月ドラマは素晴らしい出来です。必聴モノ。
何にしても最高傑作です。僕の中では恐らく変わりそうにありません。
OPの楽園の扉はいつ聞いてもやばい。これ合歓だけの歌じゃなくて叶と二人の曲だと思います。
(楽園の扉 歌詞引用:CLOCKUP公式HP・preview of euphoriaより)
「白い闇を抱く 檻に囚われても 望む貴方に触れたい 燃える炎で 歪む愛の鎖に繋いで」
「愛よ 蛇の化身になれ 甘い罠にあなた誘う 優しい嘘で奏でる毒牙の夢 溺れるまま 眠れ」
「想い乱れても 誰も知らぬ世界 焦がれよがれ つらぬいて きっと 滅びてはじまる 救いの手伸ばして」
この3節は蛇、リリスである叶の歌詞ですね。叶から始まってイヴの合歓と交互に歌ってるんだな。
時に昔は洋楽を時々聞いていたんですが、XandriaのEuphoriaってなんとなく歌詞がこのユーフォリアにあってますね。実際にはこれはお薬で廃人になった人を歌っているのだと思いますが。ユーフォリア=お薬、あなたと呼びかける青字部分は悪魔の囁きつまりオーバードーズによる幻聴でしょう。
翻訳サイトを使って自分で肉付けした適当な和訳ですが。
蛇の天使が私を犯す 私の中の蛇の毒が
おおユーフォリア、あなたこそ我々の女神
この地獄に生きる為に私が背負うものを取り去ってください
夢に別れを告げ 幻想を壊す
苦痛に満ちた夕闇はいずれこの地を覆う
軍団が来る-静かに
心に交差する-眩しく
麻痺する-感覚
全てを奪う
あなたを抱きしめる-強く
あなたを汚す-欲望で
終わりはすぐに訪れる-混沌に
奴隷としての運命が待つ
私達が売った薬を使い尽くして
あなたはなおそれを乞う
そうしてあなたはすぐに忘れる
あなたが憧れであった世界を
子供じみた夢-罪あたりな
私が見たもの-情熱
恐れずに-自由を
その望みは永遠に失われる
おおユーフォリア、あなたこそ我々の女神
この地獄に生きる為に私が背負うものを取り去ってください
夢に別れを告げ 幻想を壊す
苦痛に満ちた夕闇はいずれこの地を覆う
終わらない世界
我々は偽りの夢をあなたに売る
我々はあなたの幻想を操る
この世界に身を隠す場所は残されていない
プラスチックでできた楽園に屈服するのみ
ゆっくり果てしなく夢の平野を旅して、私の記憶は浮かび上がる
おおユーフォリア、あなたこそ我々の女神
この地獄に生きる為に私が背負うものを取り去ってください
夢に別れを告げ 幻想を壊す
苦痛に満ちた夕闇はいずれこの地を覆う
おおユーフォリア、あなたの甘い嘘は
留まっていたあの子への記憶を消し去っていく
おおChimaria(訳不明)、心を食らっていく
我々の魂を取り込んだあなたは、悔恨の永遠の中をさまよう
終わらない世界
<あとがき追記・2014/5/29>
HDリマスターをクリアしましたが、ストーリーやエピソードに追加要素はありませんでした。小説版エピソードの収録に賭けてたんですが。
変更要素としては解像度が800*600から1024*768へ、テキストウィンドウを縦書きにした場合は1280*768。後はESC緊急回避画面を更新追加。縦書き画面はこんな感じです。
はましま氏の闘病明け、clockupの新年絵か何かを見た時だいぶ絵柄が変わったかなと思いましたが、同じキャラを並べるとさほど変化がないですね。ベアt…合歓は今の方がいいかもしれない。
(感想:euphoria)
(関連記事:euphoria小説版)
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