C¥Documents and Settings¥User¥My Document¥脳内彼女 プレイ済エロゲのストーリーを脳内に書き残しておく為のブロg彼女にドキュメントフォルダ開けられたら死ぬほど殴られた
注意
当ブログは成人男性向けPC用ゲーム(いわゆるエロゲー)のストーリーについてを取り扱っております。
18歳未満の方の閲覧はお控えくださるようお願い致します。
記事はゲームの主要なストーリーについてを記載してありますので、重大なネタバレ要素を多量に含みます。
作品の記事について、未プレイの方及びプレイ予定の方の閲覧は自己責任でお願い致します。
特典内容やゲームについての細かい質問等があればコメントにどうぞ。
聖エステラ学院の七人の魔女 (アストロノーツ・シリウス)
2013/3/29
©Astronauts
キャラ設定等はHPに詳しいのでそちらで確認を。(テキスト:5183字)
<補足>
当ゲームにはBADエンドが多数ありますが、個別GOODエンドのみを記してあります。
<ストーリー>
天涯孤独の身である犬上勇稀人はある日、名門聖エステラ学院の城之園杏理から転入の誘いを受ける。亡くなった母と懇意だったという学院長の存在を知り転入を決意する勇稀人だが、閉鎖的な学院生活と将来富裕層に買われる為という異常な教育理念、そして生徒を度々失踪させるという「魔女」の噂に困惑を隠せずにいた。同じ転入生で友人となった三杉優也とルームメイトとしての生活を始めた勇稀人だが、毎日のように同じ淫夢を見るという不可思議な出来事が続く。
そんな中で勇稀人は、クラスメイトの黒羽鏡花、寄宿舎自室の屋根裏部屋に住む滝沢茉奈、奔放な下級生の弓館ドリス、人見知りが強く大人しい下級生の南いすか、人望厚い優等生の天賀瀬智美、そして謎の少女しらせとの関わりを持っていく。
<杏里ルート>
優秀な成績を示す勇稀人に興味を持つ杏理。学年を三つに分けるクラスの内、Aクラスへの昇格をわずか一週間で果たした勇稀人に驚嘆した杏理はその身体を差し出す。だがいい噂を全く聞かないCクラスへ優也が降格となり、杏理との情事を教師の沼中大吾に写真に収められてしまう。 勇稀人は優也と杏理を助けるべく、姿を消した親友を探す茉奈と共にCクラス棟への侵入を試みる。
杏理が沼中たちをひきつけている間に杏理関係のデータを全て消去し証拠を持ち出した勇稀人。加担する教師の加治山武に捕らえられてしまうが、危ういところで茉奈に救われる。苛烈な暴行を受けていた生徒たちは駆けつけた学院の男手によって救い出されるが、杏理の表情は晴れなかった。手放しで喜ぶにはここに至るまでに、裏手から発見された死者を含め犠牲が大きすぎた。
Cクラスは即座に廃止され、痛ましい事件をきっかけに学院はよりよい方向へ舵を切ることになった。卒業後の勇稀人は気の優しい老夫婦に迎えられ、教育の道を志す。そして数年後、聖エステラに教師として戻った勇稀人は杏理と再会する。変わらず厳しげで、だが少し柔らかくなった彼女の背を、勇稀人は追い続ける。
<いすかルート>
礼拝堂で出会った、神父の朱鷺誠治郎を慕う少女、いすか。勇稀人は人見知りの激しい彼女の心をほぐしてやってほしいと朱鷺から頼まれる。だがそんな中、勇稀人は困惑したように礼拝堂を飛び出してくるいすかと出くわす。
訥々と語り出すいすかは、相手の気持ちを色で感じ取る不思議な力があることを明かす。そして朱鷺から劣情を向けられていたことを感じ取ったのだという。朱鷺と、そして魔女じみた力に怯えるいすか。男ならばそれは仕方のない感情と諌めながらも、彼女が見たという地下室を探し始める勇稀人。
そして森で見つけた防空壕へいすかと共に向かった勇稀人はそこで、爛れた宴にふける朱鷺と生徒たちの姿を目にする。それに強くショックを受けるいすかだが、性そのものに嫌悪を抱いているわけではない彼女はそのほてりを勇稀人に求める。
力が増し周囲の人間にまで影響を及ぼすようになったいすか。ただ唯一心の中を覗くことのできない勇稀人への依存を深めていく。それを知った朱鷺は、他者にまで記憶と感覚を共有増幅させるいすかの力に神性を見出す。これまで時折現れた「魔女」をさらい、信徒たちと共に儀式と称して地下壕で交わり、そして高みに昇る為としてその血肉を取り込んでいた朱鷺。
おぞましいその凶行を知った勇稀人は蝋燭の火で拘束を解き、いすかを連れて逃げ出す。追いすがる朱鷺たちだが、勇稀人のつけた電灯の光が感覚を増幅していた彼らの網膜を焼き切った。目の見えなくなった朱鷺は蝋燭を倒し、地下壕は火の手に包まれた。
そのまま学院を後にした勇稀人といすかは、北の果てで暮らし始める。不自由なことは多いが、それも二人が一緒ならば乗り越えていける。力を使うことがなくなるにつれあの頃の夢を見ることも少なくなってきたいすか。そう遠くない内に、春は訪れるだろう。
<鏡花ルート>
クラスの下らない教師いびりにも加担せず生真面目な、だが話してみると予想外に打ち解け合えた鏡花に引かれるものを感じる勇稀人。そんな鏡花はクラスメイトに請われる形で魔女についての噂を調べることになり、勇稀人はそれを手伝うことにした。
二人の距離が狭まっていく中で勇稀人は、ノートを返しに訪れた寄宿舎で、自身の名を呼びながら自慰にふける鏡花の姿を見てしまう。それを伝え自身の気持ちを吐露し、恋人となった二人。だがそこにしらせが現れると同時に鏡花が倒れる。そして起き上がったその身体には噂に聞く、魔女の刻印らしきものがあった。
そして結ばれた二人。だが鏡花が握っていたシーツの端が腐食していたことを勇稀人は後に知り、そして翌日授業のボイコットに耐えかねた彼女が立ちあがろうとした際に持っていたペンが崩れ落ちる瞬間を見た。感情の高ぶりでそれが起きるのではないかと考えた二人。
魔女の調査と並行して愛を確かめ合う二人だが、それを沼中に見られてしまい、Cクラスへの降格へと追い込まれる。沼中に組み伏せられた鏡花だが、勇稀人相手には何も起きなかったはずのその力が沼中と加治山を消し去る。結果的にCクラスに囚われていた生徒たちを救い出し、柳の研究を含め、Cクラス棟の闇は全て明るみとなった。
別世界をその源泉とする魔女の力。それを無効化する記述を柳の資料から得た二人。自身にその資格があった勇稀人は鏡花の精神へと潜り、それをせき止める。そして二人は平穏な日々へと戻っていく。
<和子ルート>
和子に言い寄られ身体の関係を持った勇稀人。そんな中、魔女と噂されていた女生徒が教師の柳智栄に連れて行かれる。それを聞いた和子は、かつて在学中の自身が全く同じ扱いを受け、子供を産めなくなるほどの実験の果てに魔女の力を失ったことを明かす。学院長から魔女に関して一任されている柳の唯一成功した成果だという。
二度と自身のような生徒を生まないと決めていた和子は柳と共にCクラス棟へ向かう。その隙に勇稀人が生徒たちを逃がす手はずだったが、沼中たちに捕まってしまう。忍び寄る死の気配。だがそこにしらせが現れ、そして和子は突如魔女の力を取り戻す。
加担した全ての教師たちを焼き払った和子は、勇稀人と共に学院を後にする。遠く離れた都会の片隅で、二人は質素ながらも満たされた日々を送る。
<茉奈ルート>
ある日勇稀人の自室に屋根裏に住む茉奈宛ての、奇妙な文面の手紙が届けられていた。その内容がある英数字を示していることに気づいた二人は図書館の同じ型番の本を探し当て、中から鍵つきUSBメモリを発見する。
魔女、そしてCクラスに執着する茉奈。2年前に失踪した親友の根岸祥子という生徒を探し続けていることを温室で明かす茉奈だが、そこに突如しらせが現れる。倒れた茉奈の身体には暗い紋章が刻まれていた。
そして翌日、寝込んでいたことで月一度のご馳走を逃したことに地団駄を踏む茉奈。だが次の瞬間二人に頭痛が走り、気がつけばそのご馳走が並んでいた。カレンダーは前日の日付を示しており、それを食べるなり元の日付に戻った二人。そして幾つかの検証の後に、茉奈はその力を使い、時を遡り祥子を助け出すことを決心する。
沼中と加治山が生徒を森に埋める光景を目撃した祥子が、証拠を掴むべくカメラを手に自室を飛び出したことを屋根裏で察知した二人。加治山に追い詰められ川に流された祥子を助けた二人は、その回復を待ってCクラス棟へと忍び込む。そこでその実態を知り、証拠の動画をパソコンから得た二人は、未来には持って行けないUSBメモリを図書室の本に挟み祥子からそのパスワードを聞き出す。祥子に手紙を託し学院を脱出させ、元の時間へと戻った二人。
動画を杏理に示し告発に動く勇稀人たちだが、そこを沼中たちに囲まれてしまう。だがその内の警備員らしき男が、突如現れた屈強な男たちを従えて沼中らに銃を突きつける。目深に被った帽子から顔を見せたのはあの祥子だった。
無事に脱出したその後警察官となった祥子は、2年の時を待ってエステラに潜入し、好機を窺っていたのだという。処理を終え署へと戻る祥子に、二人は二たびの再会の約束を交わしてその車列を見送るのだった。
<ドリスルート>
不良に絡まれるドリスを助けた勇稀人は、彼女に秘密を打ち明けられる。この現実とは軸の違う、彼女の世界である「鏡の世界」。色彩を失った無機質なその世界は本来ドリスと、もう一人の彼女自身であるアリスだけのもののはずだった。そしてどうしてか、その鏡の世界に立ち入ることができた勇稀人。
かつて両親にその力を打ち明け拒絶されていたドリスは、ようやく得た、真実を共有できるただ唯一の人間である勇稀人に心を寄せていく。だが鏡の世界はドリスが自身の逃避の為に創り上げた世界だった。勇稀人や優也、茉奈たちと打ち解け孤独から離れるにつれ、その役目を失いつつあった鏡の世界は少しずつ崩れ始めていた。アリスはそれをドリスに伝えることを最後まで望まなかったが、勇稀人にはそれが正しい選択とは思えなかった。
アリスの真意を知ったドリス。元あるべきところへ戻るだけと諭すアリスに対して、ドリスは謝罪とそしてこれまで全ての感謝を無二の親友に伝える。
アリスを失ったドリスだが、それまで一つの世界を維持していたほどの膨大な力を持つ、生まれながらの魔女であるドリスは、無意識の内にその力を発現させる。あの時の姿のまま、現実世界に受肉したアリス。手を取り合って喜びを爆発させる二人を前にして勇稀人は、窓の外の嵐の中に、まるで見守っていたかのような彼女の気配を感じ取るのだった。
<智美ルート>
智美からサークル活動に誘われた勇稀人。魔女を敬い守護するという「黒百合の園」のメンバーとなった勇稀人だが、その実態は智美が語るように退廃的なごっこ遊戯のはずだった。だが智美はしらせと出会い、そして魔女となる。
物体を操作する念動の力を得た智美だが、日を追うごとに強くなっていくその力は、本人の制御を超え始める。なぜかただ一人その力の影響を受けない勇稀人は魔女の力をなくすべく動き始めるが、柳の主導する身体検査が予定されていることを和子から聞かされる。
川に流されかけた勇稀人を救おうと、時の止まった世界を創り出すほどに力を放出した智美。身体の限界を迎えた彼女を前にして和子は、勇稀人が魔女の力を消し去ることのできる一族である可能性に賭ける。
智美の精神に同化し、彼女を蝕む魔女の力を消し去った勇稀人。黒百合の園が活動する音楽室へ向かった勇稀人は、中から現れた柳と鉢合わせる。その顔には当てが外れたような、怪訝な表情が浮かんでいた。これからも生まれ出てくるであろう魔女たちを救うべく、智美たちはその活動を続けていく。
<しらせルート>
寂れた温室で出会う少女しらせ。勇雄という人物と間違われた勇稀人はその感覚に釈然としないものを感じながらも、彼女の元へと通い続ける。和子の学生時代の親友、静守綾乃の友人にしらせという少女がいたこと。そして智美とドリス、柳の言葉から、しらせが学院に現れるという「始まりの魔女」ではないかと感じ始めた勇稀人。
そんな中で勇稀人は学院長のきざしと柳の会話を立ち聞きする。しらせを捕らえるべきだという柳の言葉を頑として受け入れず下がらせるきざし。そして廊下の先にいた勇稀人を呼びつけた彼女は、しらせの身を託してその場を後にする。
そして改めて学長室を訪れた勇稀人は、しらせが何十年も前に当時の学院長によって殺された、きざしの双子の妹であることを伝えられる。しらせのそばで次々と人が消える理由を調べていた姉のきざしと従者の勇雄。悠長に座視できない学院長はしらせに手を下すが、魔女の力を持つしらせは魂だけの存在としてそれからも生き続けた。
その後学院長を追い落としたきざしは、しらせと同じ魔女となって生きる術を探し始める。それとは別途に、不運にも魔女となってしまった生徒を救うべく柳に権限を与え、そして魔女の力を受け付けない一族の、勇雄の子の綾乃、そして綾乃の子の勇稀人を学院に呼び寄せた。
しらせを呼ぶことのできる勇稀人と共に温室へと向かうきざしだが、そこへ柳が現れ三人を連れ去る。そして魔女の素養を持ついすかや鏡花、ドリスと智美、温室の地下から掘り出したしらせの肉体を触媒に、柳は魔女の力の源泉である別世界への扉を開く。
駆けつけた和子と優也に四人を託した勇稀人は柳としらせを追う。闇の中でうずくまるしらせの手を取り道を引き返す勇稀人。それを阻もうとする柳だが、勇稀人に殴りつけられその存在を散らしていく。
現実世界に戻った勇稀人としらせ。肉体を取り戻したしらせはいつか学院から離れ、勇稀人との静かな暮らしを望む。だがそれまでは、老い先短いきざしの傍に、最期までいてやりたいと思う二人だった。
<プレイ時間>
初回杏理ルート3時間30分、いすかルート2時間35分、鏡花ルート2時間50分、和子ルート1時間10分、茉奈ルート2時間25分、ドリスルート2時間40分、智美ルート2時間20分、しらせルート3時間10分、EXTRA40分。計21時間20分。
<グラフィッカー情報・敬称略>
あげ玉、ヒロ、桐生タツヒコ、香坂直人、横山浩
<あとがき・4/9>
聖エステラ学院の7人の魔女プラス1人のB○A。でもBB○が一番かわいい。キャラだけなら智美サンなんですけど…産んでてくれれば…。
しらせと智美って外見が対称だから絶対なんか関係あると思ったのに…。ナイノ?
2013/3/29
©Astronauts
キャラ設定等はHPに詳しいのでそちらで確認を。(テキスト:5183字)
<補足>
当ゲームにはBADエンドが多数ありますが、個別GOODエンドのみを記してあります。
<ストーリー>
天涯孤独の身である犬上勇稀人はある日、名門聖エステラ学院の城之園杏理から転入の誘いを受ける。亡くなった母と懇意だったという学院長の存在を知り転入を決意する勇稀人だが、閉鎖的な学院生活と将来富裕層に買われる為という異常な教育理念、そして生徒を度々失踪させるという「魔女」の噂に困惑を隠せずにいた。同じ転入生で友人となった三杉優也とルームメイトとしての生活を始めた勇稀人だが、毎日のように同じ淫夢を見るという不可思議な出来事が続く。
そんな中で勇稀人は、クラスメイトの黒羽鏡花、寄宿舎自室の屋根裏部屋に住む滝沢茉奈、奔放な下級生の弓館ドリス、人見知りが強く大人しい下級生の南いすか、人望厚い優等生の天賀瀬智美、そして謎の少女しらせとの関わりを持っていく。
<杏里ルート>
優秀な成績を示す勇稀人に興味を持つ杏理。学年を三つに分けるクラスの内、Aクラスへの昇格をわずか一週間で果たした勇稀人に驚嘆した杏理はその身体を差し出す。だがいい噂を全く聞かないCクラスへ優也が降格となり、杏理との情事を教師の沼中大吾に写真に収められてしまう。 勇稀人は優也と杏理を助けるべく、姿を消した親友を探す茉奈と共にCクラス棟への侵入を試みる。
杏理が沼中たちをひきつけている間に杏理関係のデータを全て消去し証拠を持ち出した勇稀人。加担する教師の加治山武に捕らえられてしまうが、危ういところで茉奈に救われる。苛烈な暴行を受けていた生徒たちは駆けつけた学院の男手によって救い出されるが、杏理の表情は晴れなかった。手放しで喜ぶにはここに至るまでに、裏手から発見された死者を含め犠牲が大きすぎた。
Cクラスは即座に廃止され、痛ましい事件をきっかけに学院はよりよい方向へ舵を切ることになった。卒業後の勇稀人は気の優しい老夫婦に迎えられ、教育の道を志す。そして数年後、聖エステラに教師として戻った勇稀人は杏理と再会する。変わらず厳しげで、だが少し柔らかくなった彼女の背を、勇稀人は追い続ける。
<いすかルート>
礼拝堂で出会った、神父の朱鷺誠治郎を慕う少女、いすか。勇稀人は人見知りの激しい彼女の心をほぐしてやってほしいと朱鷺から頼まれる。だがそんな中、勇稀人は困惑したように礼拝堂を飛び出してくるいすかと出くわす。
訥々と語り出すいすかは、相手の気持ちを色で感じ取る不思議な力があることを明かす。そして朱鷺から劣情を向けられていたことを感じ取ったのだという。朱鷺と、そして魔女じみた力に怯えるいすか。男ならばそれは仕方のない感情と諌めながらも、彼女が見たという地下室を探し始める勇稀人。
そして森で見つけた防空壕へいすかと共に向かった勇稀人はそこで、爛れた宴にふける朱鷺と生徒たちの姿を目にする。それに強くショックを受けるいすかだが、性そのものに嫌悪を抱いているわけではない彼女はそのほてりを勇稀人に求める。
力が増し周囲の人間にまで影響を及ぼすようになったいすか。ただ唯一心の中を覗くことのできない勇稀人への依存を深めていく。それを知った朱鷺は、他者にまで記憶と感覚を共有増幅させるいすかの力に神性を見出す。これまで時折現れた「魔女」をさらい、信徒たちと共に儀式と称して地下壕で交わり、そして高みに昇る為としてその血肉を取り込んでいた朱鷺。
おぞましいその凶行を知った勇稀人は蝋燭の火で拘束を解き、いすかを連れて逃げ出す。追いすがる朱鷺たちだが、勇稀人のつけた電灯の光が感覚を増幅していた彼らの網膜を焼き切った。目の見えなくなった朱鷺は蝋燭を倒し、地下壕は火の手に包まれた。
そのまま学院を後にした勇稀人といすかは、北の果てで暮らし始める。不自由なことは多いが、それも二人が一緒ならば乗り越えていける。力を使うことがなくなるにつれあの頃の夢を見ることも少なくなってきたいすか。そう遠くない内に、春は訪れるだろう。
<鏡花ルート>
クラスの下らない教師いびりにも加担せず生真面目な、だが話してみると予想外に打ち解け合えた鏡花に引かれるものを感じる勇稀人。そんな鏡花はクラスメイトに請われる形で魔女についての噂を調べることになり、勇稀人はそれを手伝うことにした。
二人の距離が狭まっていく中で勇稀人は、ノートを返しに訪れた寄宿舎で、自身の名を呼びながら自慰にふける鏡花の姿を見てしまう。それを伝え自身の気持ちを吐露し、恋人となった二人。だがそこにしらせが現れると同時に鏡花が倒れる。そして起き上がったその身体には噂に聞く、魔女の刻印らしきものがあった。
そして結ばれた二人。だが鏡花が握っていたシーツの端が腐食していたことを勇稀人は後に知り、そして翌日授業のボイコットに耐えかねた彼女が立ちあがろうとした際に持っていたペンが崩れ落ちる瞬間を見た。感情の高ぶりでそれが起きるのではないかと考えた二人。
魔女の調査と並行して愛を確かめ合う二人だが、それを沼中に見られてしまい、Cクラスへの降格へと追い込まれる。沼中に組み伏せられた鏡花だが、勇稀人相手には何も起きなかったはずのその力が沼中と加治山を消し去る。結果的にCクラスに囚われていた生徒たちを救い出し、柳の研究を含め、Cクラス棟の闇は全て明るみとなった。
別世界をその源泉とする魔女の力。それを無効化する記述を柳の資料から得た二人。自身にその資格があった勇稀人は鏡花の精神へと潜り、それをせき止める。そして二人は平穏な日々へと戻っていく。
<和子ルート>
和子に言い寄られ身体の関係を持った勇稀人。そんな中、魔女と噂されていた女生徒が教師の柳智栄に連れて行かれる。それを聞いた和子は、かつて在学中の自身が全く同じ扱いを受け、子供を産めなくなるほどの実験の果てに魔女の力を失ったことを明かす。学院長から魔女に関して一任されている柳の唯一成功した成果だという。
二度と自身のような生徒を生まないと決めていた和子は柳と共にCクラス棟へ向かう。その隙に勇稀人が生徒たちを逃がす手はずだったが、沼中たちに捕まってしまう。忍び寄る死の気配。だがそこにしらせが現れ、そして和子は突如魔女の力を取り戻す。
加担した全ての教師たちを焼き払った和子は、勇稀人と共に学院を後にする。遠く離れた都会の片隅で、二人は質素ながらも満たされた日々を送る。
<茉奈ルート>
ある日勇稀人の自室に屋根裏に住む茉奈宛ての、奇妙な文面の手紙が届けられていた。その内容がある英数字を示していることに気づいた二人は図書館の同じ型番の本を探し当て、中から鍵つきUSBメモリを発見する。
魔女、そしてCクラスに執着する茉奈。2年前に失踪した親友の根岸祥子という生徒を探し続けていることを温室で明かす茉奈だが、そこに突如しらせが現れる。倒れた茉奈の身体には暗い紋章が刻まれていた。
そして翌日、寝込んでいたことで月一度のご馳走を逃したことに地団駄を踏む茉奈。だが次の瞬間二人に頭痛が走り、気がつけばそのご馳走が並んでいた。カレンダーは前日の日付を示しており、それを食べるなり元の日付に戻った二人。そして幾つかの検証の後に、茉奈はその力を使い、時を遡り祥子を助け出すことを決心する。
沼中と加治山が生徒を森に埋める光景を目撃した祥子が、証拠を掴むべくカメラを手に自室を飛び出したことを屋根裏で察知した二人。加治山に追い詰められ川に流された祥子を助けた二人は、その回復を待ってCクラス棟へと忍び込む。そこでその実態を知り、証拠の動画をパソコンから得た二人は、未来には持って行けないUSBメモリを図書室の本に挟み祥子からそのパスワードを聞き出す。祥子に手紙を託し学院を脱出させ、元の時間へと戻った二人。
動画を杏理に示し告発に動く勇稀人たちだが、そこを沼中たちに囲まれてしまう。だがその内の警備員らしき男が、突如現れた屈強な男たちを従えて沼中らに銃を突きつける。目深に被った帽子から顔を見せたのはあの祥子だった。
無事に脱出したその後警察官となった祥子は、2年の時を待ってエステラに潜入し、好機を窺っていたのだという。処理を終え署へと戻る祥子に、二人は二たびの再会の約束を交わしてその車列を見送るのだった。
<ドリスルート>
不良に絡まれるドリスを助けた勇稀人は、彼女に秘密を打ち明けられる。この現実とは軸の違う、彼女の世界である「鏡の世界」。色彩を失った無機質なその世界は本来ドリスと、もう一人の彼女自身であるアリスだけのもののはずだった。そしてどうしてか、その鏡の世界に立ち入ることができた勇稀人。
かつて両親にその力を打ち明け拒絶されていたドリスは、ようやく得た、真実を共有できるただ唯一の人間である勇稀人に心を寄せていく。だが鏡の世界はドリスが自身の逃避の為に創り上げた世界だった。勇稀人や優也、茉奈たちと打ち解け孤独から離れるにつれ、その役目を失いつつあった鏡の世界は少しずつ崩れ始めていた。アリスはそれをドリスに伝えることを最後まで望まなかったが、勇稀人にはそれが正しい選択とは思えなかった。
アリスの真意を知ったドリス。元あるべきところへ戻るだけと諭すアリスに対して、ドリスは謝罪とそしてこれまで全ての感謝を無二の親友に伝える。
アリスを失ったドリスだが、それまで一つの世界を維持していたほどの膨大な力を持つ、生まれながらの魔女であるドリスは、無意識の内にその力を発現させる。あの時の姿のまま、現実世界に受肉したアリス。手を取り合って喜びを爆発させる二人を前にして勇稀人は、窓の外の嵐の中に、まるで見守っていたかのような彼女の気配を感じ取るのだった。
<智美ルート>
智美からサークル活動に誘われた勇稀人。魔女を敬い守護するという「黒百合の園」のメンバーとなった勇稀人だが、その実態は智美が語るように退廃的なごっこ遊戯のはずだった。だが智美はしらせと出会い、そして魔女となる。
物体を操作する念動の力を得た智美だが、日を追うごとに強くなっていくその力は、本人の制御を超え始める。なぜかただ一人その力の影響を受けない勇稀人は魔女の力をなくすべく動き始めるが、柳の主導する身体検査が予定されていることを和子から聞かされる。
川に流されかけた勇稀人を救おうと、時の止まった世界を創り出すほどに力を放出した智美。身体の限界を迎えた彼女を前にして和子は、勇稀人が魔女の力を消し去ることのできる一族である可能性に賭ける。
智美の精神に同化し、彼女を蝕む魔女の力を消し去った勇稀人。黒百合の園が活動する音楽室へ向かった勇稀人は、中から現れた柳と鉢合わせる。その顔には当てが外れたような、怪訝な表情が浮かんでいた。これからも生まれ出てくるであろう魔女たちを救うべく、智美たちはその活動を続けていく。
<しらせルート>
寂れた温室で出会う少女しらせ。勇雄という人物と間違われた勇稀人はその感覚に釈然としないものを感じながらも、彼女の元へと通い続ける。和子の学生時代の親友、静守綾乃の友人にしらせという少女がいたこと。そして智美とドリス、柳の言葉から、しらせが学院に現れるという「始まりの魔女」ではないかと感じ始めた勇稀人。
そんな中で勇稀人は学院長のきざしと柳の会話を立ち聞きする。しらせを捕らえるべきだという柳の言葉を頑として受け入れず下がらせるきざし。そして廊下の先にいた勇稀人を呼びつけた彼女は、しらせの身を託してその場を後にする。
そして改めて学長室を訪れた勇稀人は、しらせが何十年も前に当時の学院長によって殺された、きざしの双子の妹であることを伝えられる。しらせのそばで次々と人が消える理由を調べていた姉のきざしと従者の勇雄。悠長に座視できない学院長はしらせに手を下すが、魔女の力を持つしらせは魂だけの存在としてそれからも生き続けた。
その後学院長を追い落としたきざしは、しらせと同じ魔女となって生きる術を探し始める。それとは別途に、不運にも魔女となってしまった生徒を救うべく柳に権限を与え、そして魔女の力を受け付けない一族の、勇雄の子の綾乃、そして綾乃の子の勇稀人を学院に呼び寄せた。
しらせを呼ぶことのできる勇稀人と共に温室へと向かうきざしだが、そこへ柳が現れ三人を連れ去る。そして魔女の素養を持ついすかや鏡花、ドリスと智美、温室の地下から掘り出したしらせの肉体を触媒に、柳は魔女の力の源泉である別世界への扉を開く。
駆けつけた和子と優也に四人を託した勇稀人は柳としらせを追う。闇の中でうずくまるしらせの手を取り道を引き返す勇稀人。それを阻もうとする柳だが、勇稀人に殴りつけられその存在を散らしていく。
現実世界に戻った勇稀人としらせ。肉体を取り戻したしらせはいつか学院から離れ、勇稀人との静かな暮らしを望む。だがそれまでは、老い先短いきざしの傍に、最期までいてやりたいと思う二人だった。
<プレイ時間>
初回杏理ルート3時間30分、いすかルート2時間35分、鏡花ルート2時間50分、和子ルート1時間10分、茉奈ルート2時間25分、ドリスルート2時間40分、智美ルート2時間20分、しらせルート3時間10分、EXTRA40分。計21時間20分。
<グラフィッカー情報・敬称略>
あげ玉、ヒロ、桐生タツヒコ、香坂直人、横山浩
<あとがき・4/9>
聖エステラ学院の7人の魔女プラス1人のB○A。でもBB○が一番かわいい。キャラだけなら智美サンなんですけど…産んでてくれれば…。
しらせと智美って外見が対称だから絶対なんか関係あると思ったのに…。ナイノ?
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