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注意
当ブログは成人男性向けPC用ゲーム(いわゆるエロゲー)のストーリーについてを取り扱っております。
18歳未満の方の閲覧はお控えくださるようお願い致します。
記事はゲームの主要なストーリーについてを記載してありますので、重大なネタバレ要素を多量に含みます。
作品の記事について、未プレイの方及びプレイ予定の方の閲覧は自己責任でお願い致します。
特典内容やゲームについての細かい質問等があればコメントにどうぞ。
無限煉姦 (Liquid)
2011/11/25
©NEXTON/Liquid
(注意)
ゲームのコンセプト上予備知識を得た上でプレイされた場合、娯楽性を大きく損ないます。
プレイ予定の方は閲覧を避けて頂くよう、強く推奨いたします。
キャラ設定等はHPに詳しいのでそちらで確認を。(テキスト:4163字)
<補足>
当ゲームにはBADエンド・Epicが多数ありますが、本編最終ルート及び最終Epicのみを記してあります。
<ストーリー>
<第一章・不死なる王のいる世界>
名もなき奴隷の少女は、主のゲッグに強いられ、「王」の御前で舞を披露することとなった。不死にして絶対的な力を持つ王の寵愛は、荒野の街に住む全ての者の渇望だった。少女の舞に見惚れ褒美の望みを問う王。だが横から現れたゲッグの姿を見た王は興ざめしたように二人を下がらせる。そして家で手酷い扱いを受けていた彼女の前に、ゾワボと名乗る男が唐突に現れる。舞を気に入ったのだという彼は籍を変えるよう誘うが、少女はその言葉を受け取れなかった。
少女が王の関心をひいたことに嫉妬する、第三階級のミルディオーム。ゲッグを言いくるめ、宝石を王の元へ届けさせるが、それは王城から盗まれた品だった。功と罪のありかを思案し、少女に触れた王だが、その瞬間二人に違和感が走った。うめき、突如少女の首をはねるよう叫ぶ王。側近のレヴァーシュは少女を哀れに思いながらも、その命令に従う。だが首を断たれてなお死ぬことはなく、王はそんな少女が自身と同じ存在になったのだと告げる。
街に戻された不老不死の少女は住民の嗜虐心に晒され、凄まじい暴力を受ける。少女は王の元へ向かい死を願うが、それは王にも手に負えない話だった。そこに現れたゾワボの、王が死ねば少女も死ぬという言葉に興味を持つ王。少女に短剣を与えるが、心臓を貫けない少女に失望を露わにする。
ゾワボに連れられ城を逃げ出す少女。そんな二人を、激憤にかられたレヴァーシュと街の住民たちが追う。追い詰められた二人だがそこに、ゾワボのいう「次元の歪」が現れ、少女の意識は途絶える。目を覚ました時、少女の目の前に広がっていたのはどこまでも続く雪原だった。
<第二章・悪魔ト呼バレシ吸血鬼ノ城>
ゾワボのいう、「少女が元いた世界」に戻った少女。そこで少女は、ギュスターヴという醜い、だが心優しい吸血鬼に拾われる。その居城には少女と同じように身寄りのない娘たちが幾人もおり、少女はそこで眷属のマリーという女性と出会う。言葉の通じない二人から名前を尋ねられ、それに答えられない少女。だがギュスターヴはそんな彼女に、「ネージュ」という名を与える。それは雪のような、という彼の思い。
それから数十年後。魔女狩りの嵐が吹き荒れる城外から、ギュスターヴがロアナという、身寄りのない少女を連れてくる。酷い環境で生きてきたロアナだが、そんな中で世話になった老婆に別れを告げる為に、ネージュと共に村に向かう。そこでついにゲッグと出会ってしまい、それを見計らったかのように、城にゾワボが現れた。安穏としていられる時間は長くはないと警告を残して去っていくゾワボ。
そして城にゲッグとレヴァーシュが現れ、ギュスターヴとの間で戦いが起こる。汚い手段を躊躇しなくなったレヴァーシュの前にギュスターヴは倒れ、だがその身体に深手を負わせ退かせる。ギュスターヴを失ったネージュたちは愛しい主に別れを告げ、迫害のないどこかへと旅立つことを決めた。
<第三章・無垢なる瞳、打ち砕かれる平穏>
それから百数十年後。北米大陸へと渡ったネージュは名をスノウと変え、先住民と白人の狭間の草原でマリーと共に暮らしていた。危機を振り払う力を身につけ、相変わらず謎の存在であるゾワボに対しても軽口を叩けるほどになったスノウ。
そんな中でスノウは、白い髪の女が先住民を襲っているという噂を知る。陸軍に王の世界の住民が紛れているというゾワボの警告もあり、大陸を離れる決心を固めたスノウ。何かと世話になった先住民の少年であるエルクに別れを告げるが、その夜スノウは自身とよく似た、だが幼い白い髪の少女と出会う。その後ろにいたのはあのミルディオーム。
ある男の手によってスノウの肉片から作られたというその少女リトルは、王の世界への帰還という妄執にしがみつくミルディオームによって、完全に歪んだ子供となってしまっていた。善悪の観念などなく、ただただ母親の愛情の独占を望むリトル。首があれば王の世界に帰れるというミルディオームの根拠のない言葉にも耳を貸さず、スノウに拒絶されたリトルはマリーをさらう。
いつものように唐突に現れ手を貸すというゾワボと共に、リトルのいる陸軍の施設へ向かう二人。ゾワボは充分に囮の役目を果たすが、自由と文明を求めるエルクの裏切りによってスノウは捕らえられてしまう。軍の指揮官にして王の世界の住人であるディ・プ。だが彼はすでに王への依存を捨てており、この世界で好きに生きるつもりでいた。本国の為に不死の軍隊を目指すディ・プは、スノウにお願いという強要を告げる。
リトルを利用して拘束から逃れ、マリーを救い出したスノウ。衝動的にマリーを殺そうとするリトルだが、そこへ現れたゾワボによって喉を裂かれ倒れる。そして爆破され崩壊しつつある地下施設から脱出を図るが、捕らえられた先住民たちを救おうとしたゾワボが崩落に巻き込まれてしまう。自分は決して死なないというゾワボを前にして、スノウはうしろ髪を引かれる思いで施設を後にした。
ゾワボの残した、桜の見える場所という言葉を思い描くスノウ。その旅はまだ終わらない。
<第四章・失われてはいけないもの>
明治、日本。スノウという名を雪と変え、すっかり生気をなくし森に隠れ住むミルディオームの世話を焼きながら、老いたマリーと共に平穏な日常を過ごす二人。追跡者たちもその多くが寿命を尽かせたのか、日本に居を構えてからは襲撃を受けることもなかった。
退魔師として妖怪、王の世界の住民たちの末裔を倒して生計を立てる雪の前に、ある日依頼が舞い込む。隣町の外れの森へ向かった雪はそこでディ・プと再会する。その計略に苦戦しながらもどうにかディ・プを倒した雪。この地で朽ちることに無念を抱きながらも、ディ・プはどこか満足したように、静かに生を終えた。
日常へと戻った雪だが、そこへミルディオームが血相を変えて飛び込んでくる。それを追って姿を現したゲッグとレヴァーシュ。雪との間で戦いが起こるが、300年以上の時間は、雪とレヴァーシュの力関係を完全に一転させてしまっていた。その体たらくを見たゲッグは、ミルディオームにマリーを人質に取るよう叫ぶ。
だがマリーは老い先短い自身がこれ以上枷になることをよしとせず、携えられた刃に逆に胸を沈める。ゲッグとレヴァーシュを退け、マリーに治癒の術を施す雪。その甲斐あって、マリーは一命を取り留めた。
それから穏やかな時が過ぎた数年後。その年も見事に咲き誇った桜。その背景に、遥か彼方に霞んだはずの桃源を、二人は垣間見る。
そしてマリーは静かに息を引き取った。
それを見越したかのように現れたリトル。まるでマリーの死を心待ちにしていたかのような態度に、雪は怒りを爆発させる。その不意をつき雪を組み伏せたリトルだが、そこにあの男が現れる。乱入者を強く警戒しながらも、力ではまだ二人に敵わないと悟ったリトルは身を翻す。雪に毒を残して。ゾワボはいつかママを殺す。リトルのその言葉の真意をゾワボに問う雪。そしてゾワボは語り出す。
歴史には大まかな流れがあり、時にその流れを歪める存在が現れる。それを修正する者がゾワボであり、歪みとは雪のことだった。2011年7月17日、一人の少女が次元の歪に落ちる。その少女は数奇な運命を辿り、不死を得て時代を巡り、永遠の果てに「王」となる。そしてその王の世界に、再び少女が落ちてくるのだった。
それを食い止めるには、現在の雪が本来の雪に代わり次元の歪に落ち、そして王を殺し自身も死ぬ。それ以外になかった。そしてゾワボはこれまで、数え切れないほどの無限の失敗を繰り返してここに立っていた。
<第五章・すべての終わりが始まった日>
1985年。雪はゾワボと共に、彼がそう呼ぶところの舞美として日本にいた。そんな中で舞美は、腹痛にうずくまっていた渡良瀬美和子という女性を助ける。そしてその女性が何者であるかを、舞美はゾワボから聞くことになる。
母である美和子、そして父を陰から見続けた舞美。時が流れ、美幸という子供が生まれた。踊りに熱中する幼少期、進路に悩み人に恋した学生時代、もう一人の自分を見守りながら舞美はついに、自身の運命にけりをつける覚悟を決める。最期の時は4年後に迫っていた。
自身の存在をかけて、舞美の行動を阻止すべく現れたリトル。この100年リトルに、ディ・プの遺した成果を施されつくしたレヴァーシュとゲッグは、完全な怪物となっていた。ゾワボを傷つけられたことで感情を弾かせた舞美によって怪物は打ち倒され、そしてリトルもまたその刃に消える。最期まで母の温もりを求めながら。
そして二人はその日を迎える。大切な人を死地に向かわせることが正しい唯一の道なのか、無限に繰り返した苦悩と葛藤に最後まで身を焼きながら、ゾワボは舞美を送り出す。決して、最後の瞬間にその身体を抱き寄せない。その務めを、ゾワボは果たした。
王の前に立った舞美。かつて心通わせた人々を模して人形を作り出しながらも、果てしない虚無と孤独に耐え切れず、心を殺し全てを忘却した自身の成れの果て。だが最後まで傍に寄り添った男のことが、その抜け殻だったはずの彼女をわずかに動かした。舞美はその胸に刃を突き立て、そして自身の務めを果たす。
その時、ゾワボは歴史の歪みが消え、時の流れが白紙となったことを感じ取った。そこに現れたリトル。たった3年弱で強引に身体を引き寄せ、美幸を次元の歪に落とすことで歪みを取り戻そうとする。真逆の、そして全く同じ存在であるゾワボとリトルの戦い。互いに求めるものは同じで、だが決して相容れない二人の長く永い戦いも終わりを迎えた。
その胸に去来するのは、達成感などではなく、大切な人を失った、ただただ堪えきれない哀しみ。そしてゾワボもまた、舞美とリトルの消えたその場所で、二人を追うようにその姿を消そうとしていた。その間際にゾワボは、恋人との幸せな時間を過ごす美幸の姿を目にする。それは舞美が遺した、確かなもの。
そして二人の旅した永遠は終わる。
<無限煉姦・Epic-Fine>
無限の果てについに修正を成し遂げたゾワボ。その存在が消えるその瞬間、彼は確かにそれを見た。それは二人が悠久の果てに刹那たどり着いた、二人だけの世界。
<プレイ時間>
初回ルート・魔女ト扱ワレ死少女ノ末路エンド3時間55分、地下牢獄の隷属者たちエンド4時間40分、変わり果てた身体戻れない過去エンド1時間、喜悦の虜エンド2時間15分、詰まれた花、未来なき娘エンド1時間10分、すべての終わりが始まった日エンド2時間30分、覚醒壊れた心の果てにエンド40分、Epic-01・25分、Epic-02・45分、Epic-03・35分、Epic-04・40分。計18時間35分。
<印象に残ったシーン>
(仮に過ちだとすれば、それを正し赦すことが本当の強さのはずです。彼は使用者に従う兵器であって、騎士ではありませんでした)
(少女一人救えない神。神というものがあって、人と同じ心をやはり持っていたとしたら、それはどれだけの苦痛を伴うのでしょう)
(ゾワボを覚えていながら人形を作らなかったことに、そこに何か王の、無意識だからこその思いがあったように思えます)
(ゾワボもリトルと思いは同じです。だからこそ胸を切り裂く言葉であったように思います)
<グラフィッカー情報・敬称略>
紅煉、KAGEMUSYA、山車、みぃすけ、紅茶、霞とおや、爛、もんぢ、みやびひろ、結アスカ、西矢しま、友音、天海光、りこ子、オオバナオコ、hira
<あとがき・3/30>
右手も納得の感動作です。
ありえないレベルで煉姦されまくったネージュだからこそ、ギュスターヴとかマリー、名もない兵士の優しいエロが光るんですが、ゾワボとの間になかったのは正直正解だったと思います。なんというか愛でさえ超越した何か。
エロしない男キャラはエロゲに不要だと常々考えてた自分が全面的敗北したエロゲ。
人気を鑑みてか、公式にアナザーストーリーやラフ集が公開されています。これデジタルデータディスクで特典で欲しかったなあああ。
小説版も読みましたが、原作オミット版でほぼその通りにストーリーをなぞっており、第4章までしかありません。原作やった人はあえて読む必要はないでしょう。
(無限煉姦感想)
2011/11/25
©NEXTON/Liquid
(注意)
ゲームのコンセプト上予備知識を得た上でプレイされた場合、娯楽性を大きく損ないます。
プレイ予定の方は閲覧を避けて頂くよう、強く推奨いたします。
キャラ設定等はHPに詳しいのでそちらで確認を。(テキスト:4163字)
<補足>
当ゲームにはBADエンド・Epicが多数ありますが、本編最終ルート及び最終Epicのみを記してあります。
<ストーリー>
<第一章・不死なる王のいる世界>
名もなき奴隷の少女は、主のゲッグに強いられ、「王」の御前で舞を披露することとなった。不死にして絶対的な力を持つ王の寵愛は、荒野の街に住む全ての者の渇望だった。少女の舞に見惚れ褒美の望みを問う王。だが横から現れたゲッグの姿を見た王は興ざめしたように二人を下がらせる。そして家で手酷い扱いを受けていた彼女の前に、ゾワボと名乗る男が唐突に現れる。舞を気に入ったのだという彼は籍を変えるよう誘うが、少女はその言葉を受け取れなかった。
少女が王の関心をひいたことに嫉妬する、第三階級のミルディオーム。ゲッグを言いくるめ、宝石を王の元へ届けさせるが、それは王城から盗まれた品だった。功と罪のありかを思案し、少女に触れた王だが、その瞬間二人に違和感が走った。うめき、突如少女の首をはねるよう叫ぶ王。側近のレヴァーシュは少女を哀れに思いながらも、その命令に従う。だが首を断たれてなお死ぬことはなく、王はそんな少女が自身と同じ存在になったのだと告げる。
街に戻された不老不死の少女は住民の嗜虐心に晒され、凄まじい暴力を受ける。少女は王の元へ向かい死を願うが、それは王にも手に負えない話だった。そこに現れたゾワボの、王が死ねば少女も死ぬという言葉に興味を持つ王。少女に短剣を与えるが、心臓を貫けない少女に失望を露わにする。
ゾワボに連れられ城を逃げ出す少女。そんな二人を、激憤にかられたレヴァーシュと街の住民たちが追う。追い詰められた二人だがそこに、ゾワボのいう「次元の歪」が現れ、少女の意識は途絶える。目を覚ました時、少女の目の前に広がっていたのはどこまでも続く雪原だった。
<第二章・悪魔ト呼バレシ吸血鬼ノ城>
ゾワボのいう、「少女が元いた世界」に戻った少女。そこで少女は、ギュスターヴという醜い、だが心優しい吸血鬼に拾われる。その居城には少女と同じように身寄りのない娘たちが幾人もおり、少女はそこで眷属のマリーという女性と出会う。言葉の通じない二人から名前を尋ねられ、それに答えられない少女。だがギュスターヴはそんな彼女に、「ネージュ」という名を与える。それは雪のような、という彼の思い。
それから数十年後。魔女狩りの嵐が吹き荒れる城外から、ギュスターヴがロアナという、身寄りのない少女を連れてくる。酷い環境で生きてきたロアナだが、そんな中で世話になった老婆に別れを告げる為に、ネージュと共に村に向かう。そこでついにゲッグと出会ってしまい、それを見計らったかのように、城にゾワボが現れた。安穏としていられる時間は長くはないと警告を残して去っていくゾワボ。
そして城にゲッグとレヴァーシュが現れ、ギュスターヴとの間で戦いが起こる。汚い手段を躊躇しなくなったレヴァーシュの前にギュスターヴは倒れ、だがその身体に深手を負わせ退かせる。ギュスターヴを失ったネージュたちは愛しい主に別れを告げ、迫害のないどこかへと旅立つことを決めた。
<第三章・無垢なる瞳、打ち砕かれる平穏>
それから百数十年後。北米大陸へと渡ったネージュは名をスノウと変え、先住民と白人の狭間の草原でマリーと共に暮らしていた。危機を振り払う力を身につけ、相変わらず謎の存在であるゾワボに対しても軽口を叩けるほどになったスノウ。
そんな中でスノウは、白い髪の女が先住民を襲っているという噂を知る。陸軍に王の世界の住民が紛れているというゾワボの警告もあり、大陸を離れる決心を固めたスノウ。何かと世話になった先住民の少年であるエルクに別れを告げるが、その夜スノウは自身とよく似た、だが幼い白い髪の少女と出会う。その後ろにいたのはあのミルディオーム。
ある男の手によってスノウの肉片から作られたというその少女リトルは、王の世界への帰還という妄執にしがみつくミルディオームによって、完全に歪んだ子供となってしまっていた。善悪の観念などなく、ただただ母親の愛情の独占を望むリトル。首があれば王の世界に帰れるというミルディオームの根拠のない言葉にも耳を貸さず、スノウに拒絶されたリトルはマリーをさらう。
いつものように唐突に現れ手を貸すというゾワボと共に、リトルのいる陸軍の施設へ向かう二人。ゾワボは充分に囮の役目を果たすが、自由と文明を求めるエルクの裏切りによってスノウは捕らえられてしまう。軍の指揮官にして王の世界の住人であるディ・プ。だが彼はすでに王への依存を捨てており、この世界で好きに生きるつもりでいた。本国の為に不死の軍隊を目指すディ・プは、スノウにお願いという強要を告げる。
リトルを利用して拘束から逃れ、マリーを救い出したスノウ。衝動的にマリーを殺そうとするリトルだが、そこへ現れたゾワボによって喉を裂かれ倒れる。そして爆破され崩壊しつつある地下施設から脱出を図るが、捕らえられた先住民たちを救おうとしたゾワボが崩落に巻き込まれてしまう。自分は決して死なないというゾワボを前にして、スノウはうしろ髪を引かれる思いで施設を後にした。
ゾワボの残した、桜の見える場所という言葉を思い描くスノウ。その旅はまだ終わらない。
<第四章・失われてはいけないもの>
明治、日本。スノウという名を雪と変え、すっかり生気をなくし森に隠れ住むミルディオームの世話を焼きながら、老いたマリーと共に平穏な日常を過ごす二人。追跡者たちもその多くが寿命を尽かせたのか、日本に居を構えてからは襲撃を受けることもなかった。
退魔師として妖怪、王の世界の住民たちの末裔を倒して生計を立てる雪の前に、ある日依頼が舞い込む。隣町の外れの森へ向かった雪はそこでディ・プと再会する。その計略に苦戦しながらもどうにかディ・プを倒した雪。この地で朽ちることに無念を抱きながらも、ディ・プはどこか満足したように、静かに生を終えた。
日常へと戻った雪だが、そこへミルディオームが血相を変えて飛び込んでくる。それを追って姿を現したゲッグとレヴァーシュ。雪との間で戦いが起こるが、300年以上の時間は、雪とレヴァーシュの力関係を完全に一転させてしまっていた。その体たらくを見たゲッグは、ミルディオームにマリーを人質に取るよう叫ぶ。
だがマリーは老い先短い自身がこれ以上枷になることをよしとせず、携えられた刃に逆に胸を沈める。ゲッグとレヴァーシュを退け、マリーに治癒の術を施す雪。その甲斐あって、マリーは一命を取り留めた。
それから穏やかな時が過ぎた数年後。その年も見事に咲き誇った桜。その背景に、遥か彼方に霞んだはずの桃源を、二人は垣間見る。
そしてマリーは静かに息を引き取った。
それを見越したかのように現れたリトル。まるでマリーの死を心待ちにしていたかのような態度に、雪は怒りを爆発させる。その不意をつき雪を組み伏せたリトルだが、そこにあの男が現れる。乱入者を強く警戒しながらも、力ではまだ二人に敵わないと悟ったリトルは身を翻す。雪に毒を残して。ゾワボはいつかママを殺す。リトルのその言葉の真意をゾワボに問う雪。そしてゾワボは語り出す。
歴史には大まかな流れがあり、時にその流れを歪める存在が現れる。それを修正する者がゾワボであり、歪みとは雪のことだった。2011年7月17日、一人の少女が次元の歪に落ちる。その少女は数奇な運命を辿り、不死を得て時代を巡り、永遠の果てに「王」となる。そしてその王の世界に、再び少女が落ちてくるのだった。
それを食い止めるには、現在の雪が本来の雪に代わり次元の歪に落ち、そして王を殺し自身も死ぬ。それ以外になかった。そしてゾワボはこれまで、数え切れないほどの無限の失敗を繰り返してここに立っていた。
<第五章・すべての終わりが始まった日>
1985年。雪はゾワボと共に、彼がそう呼ぶところの舞美として日本にいた。そんな中で舞美は、腹痛にうずくまっていた渡良瀬美和子という女性を助ける。そしてその女性が何者であるかを、舞美はゾワボから聞くことになる。
母である美和子、そして父を陰から見続けた舞美。時が流れ、美幸という子供が生まれた。踊りに熱中する幼少期、進路に悩み人に恋した学生時代、もう一人の自分を見守りながら舞美はついに、自身の運命にけりをつける覚悟を決める。最期の時は4年後に迫っていた。
自身の存在をかけて、舞美の行動を阻止すべく現れたリトル。この100年リトルに、ディ・プの遺した成果を施されつくしたレヴァーシュとゲッグは、完全な怪物となっていた。ゾワボを傷つけられたことで感情を弾かせた舞美によって怪物は打ち倒され、そしてリトルもまたその刃に消える。最期まで母の温もりを求めながら。
そして二人はその日を迎える。大切な人を死地に向かわせることが正しい唯一の道なのか、無限に繰り返した苦悩と葛藤に最後まで身を焼きながら、ゾワボは舞美を送り出す。決して、最後の瞬間にその身体を抱き寄せない。その務めを、ゾワボは果たした。
王の前に立った舞美。かつて心通わせた人々を模して人形を作り出しながらも、果てしない虚無と孤独に耐え切れず、心を殺し全てを忘却した自身の成れの果て。だが最後まで傍に寄り添った男のことが、その抜け殻だったはずの彼女をわずかに動かした。舞美はその胸に刃を突き立て、そして自身の務めを果たす。
その時、ゾワボは歴史の歪みが消え、時の流れが白紙となったことを感じ取った。そこに現れたリトル。たった3年弱で強引に身体を引き寄せ、美幸を次元の歪に落とすことで歪みを取り戻そうとする。真逆の、そして全く同じ存在であるゾワボとリトルの戦い。互いに求めるものは同じで、だが決して相容れない二人の長く永い戦いも終わりを迎えた。
その胸に去来するのは、達成感などではなく、大切な人を失った、ただただ堪えきれない哀しみ。そしてゾワボもまた、舞美とリトルの消えたその場所で、二人を追うようにその姿を消そうとしていた。その間際にゾワボは、恋人との幸せな時間を過ごす美幸の姿を目にする。それは舞美が遺した、確かなもの。
そして二人の旅した永遠は終わる。
<無限煉姦・Epic-Fine>
無限の果てについに修正を成し遂げたゾワボ。その存在が消えるその瞬間、彼は確かにそれを見た。それは二人が悠久の果てに刹那たどり着いた、二人だけの世界。
<プレイ時間>
初回ルート・魔女ト扱ワレ死少女ノ末路エンド3時間55分、地下牢獄の隷属者たちエンド4時間40分、変わり果てた身体戻れない過去エンド1時間、喜悦の虜エンド2時間15分、詰まれた花、未来なき娘エンド1時間10分、すべての終わりが始まった日エンド2時間30分、覚醒壊れた心の果てにエンド40分、Epic-01・25分、Epic-02・45分、Epic-03・35分、Epic-04・40分。計18時間35分。
<印象に残ったシーン>
(仮に過ちだとすれば、それを正し赦すことが本当の強さのはずです。彼は使用者に従う兵器であって、騎士ではありませんでした)
(少女一人救えない神。神というものがあって、人と同じ心をやはり持っていたとしたら、それはどれだけの苦痛を伴うのでしょう)
(ゾワボを覚えていながら人形を作らなかったことに、そこに何か王の、無意識だからこその思いがあったように思えます)
(ゾワボもリトルと思いは同じです。だからこそ胸を切り裂く言葉であったように思います)
<グラフィッカー情報・敬称略>
紅煉、KAGEMUSYA、山車、みぃすけ、紅茶、霞とおや、爛、もんぢ、みやびひろ、結アスカ、西矢しま、友音、天海光、りこ子、オオバナオコ、hira
<あとがき・3/30>
右手も納得の感動作です。
ありえないレベルで煉姦されまくったネージュだからこそ、ギュスターヴとかマリー、名もない兵士の優しいエロが光るんですが、ゾワボとの間になかったのは正直正解だったと思います。なんというか愛でさえ超越した何か。
エロしない男キャラはエロゲに不要だと常々考えてた自分が全面的敗北したエロゲ。
人気を鑑みてか、公式にアナザーストーリーやラフ集が公開されています。これデジタルデータディスクで特典で欲しかったなあああ。
小説版も読みましたが、原作オミット版でほぼその通りにストーリーをなぞっており、第4章までしかありません。原作やった人はあえて読む必要はないでしょう。
(無限煉姦感想)
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