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注意
当ブログは成人男性向けPC用ゲーム(いわゆるエロゲー)のストーリーについてを取り扱っております。
18歳未満の方の閲覧はお控えくださるようお願い致します。
記事はゲームの主要なストーリーについてを記載してありますので、重大なネタバレ要素を多量に含みます。
作品の記事について、未プレイの方及びプレイ予定の方の閲覧は自己責任でお願い致します。
特典内容やゲームについての細かい質問等があればコメントにどうぞ。
タンテイセブン (Digital Cute)
2017/6/30
©Digital Cute
(注意)
ゲームのコンセプト上予備知識を得た上でプレイされた場合、娯楽性を大きく損ないます。
プレイ予定の方は閲覧を避けて頂くよう、強く推奨いたします。
キャラ設定等はHPに詳しいのでそちらで確認を。(ストーリーテキスト:4021字)
<ストーリー>
言問学園二年生となったある日、幼馴染の露梨子かすみに部活へと入部させられた比婆蛮悟。最近街に戻ってきた古い幼馴染、零士と摩り耶の阿部兄妹も巻き込み、蛮悟たちは超自然現象研究会を立ち上げることになる。だがそこからが進まない。部員を集めあぐねた結果、二人はできれば距離を取りたかったその人に声をかけざるを得なかった。一つ歳上でかつては彼女も二人にとっての馴染だった、漢方屋の娘である横溝薬子。蛮悟の継父の連れ子、失踪した義兄である宗輔の許嫁だと未だに自称する、人を食ったような薬子を部員として取り込むのは蛮悟にも骨が折れる話だった。
蛮悟にはかすみにも明かしていない超常の力があった。フィルターを通すように、人間の思考や物質に宿った残留思念を視るという力。英邁な薬子を出し抜く為に目を酷使した蛮悟だが、その力には代償がある。それは眼精疲労の代わりに異常なほどの性欲を喚起させられるというものだった。そんなことを知る由もなく、かすみはいつもの気安さで蛮悟にへばりついてくる。蛮悟はそんなかすみに半ば衝動的に覆い被さってしまった。
父との死別と、母と継父の事故死、硝子工房と幾ばくかの土地を遺して逝った血の繋がらない祖父。その祖父が独り残される孫が食うにだけは困らないようにと、土地を雑居ビルとして整理し、めし処を営むかすみの父にタダ同然でテナントを譲っていた。かすみとそのオヤジは蛮悟にとって家族だった。そんな相手に性欲を向けることはどうしても憚られたが、二人はようやく互いの望みと向き合う。
黒曜と名乗る少女が現れたのは、蛮悟とかすみが幼馴染から将来を意識する関係となったそんな矢先だった。蛮悟のような人間に抱いてもらう為に世を渡っていたという黒曜。彼女には蛮悟と同じ、そして死者の声さえ拾うほどの強い力があった。蛮悟にも覚えがある、その耐え難い性欲の衝動も。何の力も持たない人間と心体を交わらせれば、異能は損なわれる。そんな掟が伝えられるような一族の隠れ里から黒曜はやってきていた。
そんな矢先、蛮悟は思いがけない告白を零士から受ける。自身と妹にも、似たような異能があると。少年らしい情緒の欠如と引き換えに零士には、そこに至る情報さえあれば確実に解を導き出す演算機がその内に備わっていた。また摩り耶にはその体臭を媒介として他者に強力な保護欲を喚起させる特異があった。その代償として健忘症の記憶障害も。十数年生きている身体に、その時間に到底満たない量の記憶。摩り耶が歳不相応に幼いのはそんな乖離の為だった。
自分たちに異能が発現した原因、それには心当たりがあった。実父の故郷が山津波に飲まれた際に蛮悟の母が持ち出した村の神体、壷瓶の中身を、薬子を除く幼馴染たちで見てしまった為と確信できた。その中身についての記憶はなく、また蛮悟の祖父が打ち捨ててしまった為にその手がかりは残されていない。だが少なくとも蛮悟や零士が努力しているように、肉体的精神的なハンデは改善できる。摩り耶の為にも蛮悟と零士はその継続を確認しあった。
余りにも幼い摩り耶は、ともすれば常識から外れた行動にも出かねない。そう危惧したかすみは摩り耶に性教育を施すことを決めた。そしていつまでも帰ってこない許嫁を待ち続けることに疲れきっていた薬子は、あてつけという形でもその繋がりと支えを切望して、蛮悟との関係を求める。
薄ら寒ささえ覚えるような。かすみの内幕を視て評した黒曜のそんな言葉は、蛮悟にとって意表を突くものだった。摩り耶や薬子、黒曜との出来事に激しい嫉妬を示しながら、自分を一番に見てくれるのならそれを許容するばかりか協力さえ厭わない、江戸っ子らしいきっぷのよさ。それが蛮悟の知るかすみの姿だった。黒曜の言う嫉妬をそう深刻に捉えず、唯一交わし合うべき愛を確かめる為にも蛮悟は初めてかすみと身体を重ねる。
そして部活が続く中、正式認可に必要な最後の二人となる、真珠と辰砂の海老一姉妹が蛮悟たちの前に現れた。浅草の人力車の車夫といういなせな世界でバイトを長く続けている蛮悟の絶倫ぶりを聞きつけて現れた、ビッチというしかない姉妹。背に腹は、特にかすみは代えられず、その二人を迎え入れざるを得なかった。そして七人の規定を満たした後、それまで部室獲得を巡って対立していたもう一人の幼馴染、驚木蒼海が和解した上で超研に合流する。蒼海もまたあの壷瓶から異能、命令を履行させる言霊を得た一人だった。
意外にも超研には様々な方面から仕事が舞い込んでくる。町内会や、顧問となった保険医のキョーコ・クサンチッペ・プロセダンから回されてきた記者。その中でも真珠たちの父親で、不動産等を手広く扱う海老一社長からの依頼は厄介を極めた。街の老人たちの親世代の頃にはすでに今と変わりない姿で佇んでいたという、浅草のど真ん中に建つ都合1500坪もの廃屋敷。再開発が計画されているそこは、東日本に跨がって知る人ぞ知る、不浄物やいわくつきの品が持ち込まれ続けてきた場所のようだった。
かつて八名家と呼ばれたその敷地は、黒曜が尻込みするほどに穢れ切っている。無人となってなお建材や結界の術が穢れを抑え続けているが、それを取り払えば界隈がどうなるか、想像に難くない。だが海老一社長は不法投棄や権利関係だけを問題としている。オカルトなどより生きている人間。そんな社長の信念を崩すことはできない。
何百年もの間その屋敷は、庭先に持ち込まれるごみ、その中の呪われた品を家に運び入れるに相応しい人間を引きずり込んできた。我欲に満ち魂の汚れきったそれらは、墓守りなどという上等なものではない。呪いの品に染み付いた思念は屋敷に穢れを食われることで解放されるが、それら悪徳の奴隷たちは死んでなお尽きない業の深さゆえに屋敷の最奥に沈んでいく。蛮悟たちは四つの大部屋に仕切られた中央、小さな箱庭でそれを見た。蟲が茸を食い、寄生した胞子がその蟲の身体を突き破って育ち、そのおぞましさが再び蟲を湧かせる、永遠に終わらない輪廻。人間だったものの成れの果てと屋敷が作り出すそれは間違いなく小さな地獄だった。
娘たちの訴え、そして一度は退けた蛮悟の何か修羅場をくぐったような眼差しに、海老一社長はついに自身を曲げた。グループを傾かせるほどの損失を甘受するという決断を。
現状維持という形で廃屋敷の件が解決したのも束の間、蛮悟たちは街に違法薬物が蔓延していることを知る。そしてそれは海老一グループの風俗嬢が死に追いやられ、同級生が薬を盛られ暴行されるなど、もっとずっと身近に迫っていたようだった。真珠たちに懇願され薬物事件を追い始める蛮悟たち。だがそのさなかにかすみと摩り耶が拐われてしまう。携帯の位置情報を辿りそこに踏み込んだ蛮悟は、以前関わりをもった記者、鎌田の姿を見る。
独り善がりな政治的社会的正義などというものを盲信し、その為には捏造も厭わない、それでいて鼻持ちならない記者。その鎌田が蛮悟の義兄の先輩であり、一足先に得たマスコミ業界への内定に対して矮小な嫉妬を募らせ、殺害に及んでいたことを蛮悟はその口から知る。そして今、小児性愛に狂い摩り耶を奪おうとしている鎌田は、蛮悟にとって決して許すことのできない人間だった。社会のエリートは罰せられることがないと確信している鎌田を叩きのめした蛮悟は二人を救い出す。
殺人さえ伴った事件は司法の手に移ったが、蛮悟たちの問題が終わったわけではない。蛮悟たちの異能についての謎は依然として残されている。蛮悟の祖父が捨てたと思われていた壷瓶、それが寺の住職だった蒼海の祖父に預けられていたことを知った時、蛮悟たちは黒曜の協力を得てその謎を解き明かしたいと思った。
その壷の中に収められていたもの、それは蛮悟の生まれ故郷を霊峰として拓いた、高名な修験者の肝だった。あらゆる通力を求めて死後も自らの弟子たちにそれを施させながら、その数百年の時間は彼を色即是空の境地に至らせたようだった。通力に縛られることをやめ、新しい生の元での新たな修行を望んでいる修験者。だが図らずも壺を開き自らの通力に焼かれた子供たちを案じ、その生に留まり続けていた。
望むのなら異能を引き取り、その上で肝を焼いて逝かせてほしい。修験者のその言葉を、蛮悟は保留した。誰もが異能とその代償に執着を抱いてはいなかったが、かすみの存在が最後の問題として残っている。当初はただ一人、異能を持たないと周囲から思われていたかすみ。だが様々な出来事から蛮悟と零士はかすみにも異能の存在を確信するようになっていた。言葉を通して意識や記憶を操作する能力。問い詰められたかすみは蛮悟に対して嘘はつけない。それを告白したのはいつもの底抜けに明るくおバカなかすみではなく、明晰で嫉妬深いかすみだった。
本来あるべき嫉妬心を引き受け続けることで裏の人格として生まれたもう一人のかすみは、その異能を蛮悟の為に使ってきた。異能を発現させたばかりで性衝動を御しきれず摩り耶を襲った際に二人の記憶を改竄し、また先の事件以前に摩り耶と共に鎌田に拉致された時にはその能力をもって命の危機を切り抜けていた。だが摩り耶にその記憶を取り戻させ乗り越えさせた今、裏のかすみは身を引くつもりでいるようだった。異能を捨てればその副産物として生まれた自分も消えるが、それでもこのような異端の力などないに越したことはない。その意志は固く、またその存在を薄々感じ取っていた表のかすみにも受け入れられ、裏のかすみはあるべきところへと還っていく。
秋の空に、父や母が守ってきた神をくゆる煙として見送り、季節は冬。今日も蛮悟たちの落ち着かない日常は変わらずに続いている。昨晩は三人で一晩中睦み合い、その起きがけの余韻も覚めやらぬまま蛮悟は遅刻間際の学園へと駆け出す。その両肩に掛け替えのないものを抱えて。これからも。
<プレイ時間>
(ver1.5追加シナリオ含む)63時間26分。
げっちゅ屋特典DLC8分。計63時間34分。
<グラフィッカー情報・敬称略>
こうぐちもと(チーフグラフィック・原画)、水瀬くうる、broiler、チームDDF、株式会社Al't-works
<あとがき・2017/07/27>
基本CG数71(内胸露出以上のエロCG数62)…エロ割合87%、回想数63。
エロ1CGあたりの尺は2分半(狂子乱交)から16分半(薬子脱糞)。平均8分。
永続ループBGVあり(台詞ボイス永続ループ機能なし)、永続ループBGエロSEあり、連戦時付着精液残留あり、尻モザなし、淫語P音修正なし、立ち絵鑑賞モードなし。
AEアニメ数1
2017/6/30
©Digital Cute
(注意)
ゲームのコンセプト上予備知識を得た上でプレイされた場合、娯楽性を大きく損ないます。
プレイ予定の方は閲覧を避けて頂くよう、強く推奨いたします。
キャラ設定等はHPに詳しいのでそちらで確認を。(ストーリーテキスト:4021字)
<ストーリー>
言問学園二年生となったある日、幼馴染の露梨子かすみに部活へと入部させられた比婆蛮悟。最近街に戻ってきた古い幼馴染、零士と摩り耶の阿部兄妹も巻き込み、蛮悟たちは超自然現象研究会を立ち上げることになる。だがそこからが進まない。部員を集めあぐねた結果、二人はできれば距離を取りたかったその人に声をかけざるを得なかった。一つ歳上でかつては彼女も二人にとっての馴染だった、漢方屋の娘である横溝薬子。蛮悟の継父の連れ子、失踪した義兄である宗輔の許嫁だと未だに自称する、人を食ったような薬子を部員として取り込むのは蛮悟にも骨が折れる話だった。
蛮悟にはかすみにも明かしていない超常の力があった。フィルターを通すように、人間の思考や物質に宿った残留思念を視るという力。英邁な薬子を出し抜く為に目を酷使した蛮悟だが、その力には代償がある。それは眼精疲労の代わりに異常なほどの性欲を喚起させられるというものだった。そんなことを知る由もなく、かすみはいつもの気安さで蛮悟にへばりついてくる。蛮悟はそんなかすみに半ば衝動的に覆い被さってしまった。
父との死別と、母と継父の事故死、硝子工房と幾ばくかの土地を遺して逝った血の繋がらない祖父。その祖父が独り残される孫が食うにだけは困らないようにと、土地を雑居ビルとして整理し、めし処を営むかすみの父にタダ同然でテナントを譲っていた。かすみとそのオヤジは蛮悟にとって家族だった。そんな相手に性欲を向けることはどうしても憚られたが、二人はようやく互いの望みと向き合う。
黒曜と名乗る少女が現れたのは、蛮悟とかすみが幼馴染から将来を意識する関係となったそんな矢先だった。蛮悟のような人間に抱いてもらう為に世を渡っていたという黒曜。彼女には蛮悟と同じ、そして死者の声さえ拾うほどの強い力があった。蛮悟にも覚えがある、その耐え難い性欲の衝動も。何の力も持たない人間と心体を交わらせれば、異能は損なわれる。そんな掟が伝えられるような一族の隠れ里から黒曜はやってきていた。
そんな矢先、蛮悟は思いがけない告白を零士から受ける。自身と妹にも、似たような異能があると。少年らしい情緒の欠如と引き換えに零士には、そこに至る情報さえあれば確実に解を導き出す演算機がその内に備わっていた。また摩り耶にはその体臭を媒介として他者に強力な保護欲を喚起させる特異があった。その代償として健忘症の記憶障害も。十数年生きている身体に、その時間に到底満たない量の記憶。摩り耶が歳不相応に幼いのはそんな乖離の為だった。
自分たちに異能が発現した原因、それには心当たりがあった。実父の故郷が山津波に飲まれた際に蛮悟の母が持ち出した村の神体、壷瓶の中身を、薬子を除く幼馴染たちで見てしまった為と確信できた。その中身についての記憶はなく、また蛮悟の祖父が打ち捨ててしまった為にその手がかりは残されていない。だが少なくとも蛮悟や零士が努力しているように、肉体的精神的なハンデは改善できる。摩り耶の為にも蛮悟と零士はその継続を確認しあった。
余りにも幼い摩り耶は、ともすれば常識から外れた行動にも出かねない。そう危惧したかすみは摩り耶に性教育を施すことを決めた。そしていつまでも帰ってこない許嫁を待ち続けることに疲れきっていた薬子は、あてつけという形でもその繋がりと支えを切望して、蛮悟との関係を求める。
薄ら寒ささえ覚えるような。かすみの内幕を視て評した黒曜のそんな言葉は、蛮悟にとって意表を突くものだった。摩り耶や薬子、黒曜との出来事に激しい嫉妬を示しながら、自分を一番に見てくれるのならそれを許容するばかりか協力さえ厭わない、江戸っ子らしいきっぷのよさ。それが蛮悟の知るかすみの姿だった。黒曜の言う嫉妬をそう深刻に捉えず、唯一交わし合うべき愛を確かめる為にも蛮悟は初めてかすみと身体を重ねる。
そして部活が続く中、正式認可に必要な最後の二人となる、真珠と辰砂の海老一姉妹が蛮悟たちの前に現れた。浅草の人力車の車夫といういなせな世界でバイトを長く続けている蛮悟の絶倫ぶりを聞きつけて現れた、ビッチというしかない姉妹。背に腹は、特にかすみは代えられず、その二人を迎え入れざるを得なかった。そして七人の規定を満たした後、それまで部室獲得を巡って対立していたもう一人の幼馴染、驚木蒼海が和解した上で超研に合流する。蒼海もまたあの壷瓶から異能、命令を履行させる言霊を得た一人だった。
意外にも超研には様々な方面から仕事が舞い込んでくる。町内会や、顧問となった保険医のキョーコ・クサンチッペ・プロセダンから回されてきた記者。その中でも真珠たちの父親で、不動産等を手広く扱う海老一社長からの依頼は厄介を極めた。街の老人たちの親世代の頃にはすでに今と変わりない姿で佇んでいたという、浅草のど真ん中に建つ都合1500坪もの廃屋敷。再開発が計画されているそこは、東日本に跨がって知る人ぞ知る、不浄物やいわくつきの品が持ち込まれ続けてきた場所のようだった。
かつて八名家と呼ばれたその敷地は、黒曜が尻込みするほどに穢れ切っている。無人となってなお建材や結界の術が穢れを抑え続けているが、それを取り払えば界隈がどうなるか、想像に難くない。だが海老一社長は不法投棄や権利関係だけを問題としている。オカルトなどより生きている人間。そんな社長の信念を崩すことはできない。
何百年もの間その屋敷は、庭先に持ち込まれるごみ、その中の呪われた品を家に運び入れるに相応しい人間を引きずり込んできた。我欲に満ち魂の汚れきったそれらは、墓守りなどという上等なものではない。呪いの品に染み付いた思念は屋敷に穢れを食われることで解放されるが、それら悪徳の奴隷たちは死んでなお尽きない業の深さゆえに屋敷の最奥に沈んでいく。蛮悟たちは四つの大部屋に仕切られた中央、小さな箱庭でそれを見た。蟲が茸を食い、寄生した胞子がその蟲の身体を突き破って育ち、そのおぞましさが再び蟲を湧かせる、永遠に終わらない輪廻。人間だったものの成れの果てと屋敷が作り出すそれは間違いなく小さな地獄だった。
娘たちの訴え、そして一度は退けた蛮悟の何か修羅場をくぐったような眼差しに、海老一社長はついに自身を曲げた。グループを傾かせるほどの損失を甘受するという決断を。
現状維持という形で廃屋敷の件が解決したのも束の間、蛮悟たちは街に違法薬物が蔓延していることを知る。そしてそれは海老一グループの風俗嬢が死に追いやられ、同級生が薬を盛られ暴行されるなど、もっとずっと身近に迫っていたようだった。真珠たちに懇願され薬物事件を追い始める蛮悟たち。だがそのさなかにかすみと摩り耶が拐われてしまう。携帯の位置情報を辿りそこに踏み込んだ蛮悟は、以前関わりをもった記者、鎌田の姿を見る。
独り善がりな政治的社会的正義などというものを盲信し、その為には捏造も厭わない、それでいて鼻持ちならない記者。その鎌田が蛮悟の義兄の先輩であり、一足先に得たマスコミ業界への内定に対して矮小な嫉妬を募らせ、殺害に及んでいたことを蛮悟はその口から知る。そして今、小児性愛に狂い摩り耶を奪おうとしている鎌田は、蛮悟にとって決して許すことのできない人間だった。社会のエリートは罰せられることがないと確信している鎌田を叩きのめした蛮悟は二人を救い出す。
殺人さえ伴った事件は司法の手に移ったが、蛮悟たちの問題が終わったわけではない。蛮悟たちの異能についての謎は依然として残されている。蛮悟の祖父が捨てたと思われていた壷瓶、それが寺の住職だった蒼海の祖父に預けられていたことを知った時、蛮悟たちは黒曜の協力を得てその謎を解き明かしたいと思った。
その壷の中に収められていたもの、それは蛮悟の生まれ故郷を霊峰として拓いた、高名な修験者の肝だった。あらゆる通力を求めて死後も自らの弟子たちにそれを施させながら、その数百年の時間は彼を色即是空の境地に至らせたようだった。通力に縛られることをやめ、新しい生の元での新たな修行を望んでいる修験者。だが図らずも壺を開き自らの通力に焼かれた子供たちを案じ、その生に留まり続けていた。
望むのなら異能を引き取り、その上で肝を焼いて逝かせてほしい。修験者のその言葉を、蛮悟は保留した。誰もが異能とその代償に執着を抱いてはいなかったが、かすみの存在が最後の問題として残っている。当初はただ一人、異能を持たないと周囲から思われていたかすみ。だが様々な出来事から蛮悟と零士はかすみにも異能の存在を確信するようになっていた。言葉を通して意識や記憶を操作する能力。問い詰められたかすみは蛮悟に対して嘘はつけない。それを告白したのはいつもの底抜けに明るくおバカなかすみではなく、明晰で嫉妬深いかすみだった。
本来あるべき嫉妬心を引き受け続けることで裏の人格として生まれたもう一人のかすみは、その異能を蛮悟の為に使ってきた。異能を発現させたばかりで性衝動を御しきれず摩り耶を襲った際に二人の記憶を改竄し、また先の事件以前に摩り耶と共に鎌田に拉致された時にはその能力をもって命の危機を切り抜けていた。だが摩り耶にその記憶を取り戻させ乗り越えさせた今、裏のかすみは身を引くつもりでいるようだった。異能を捨てればその副産物として生まれた自分も消えるが、それでもこのような異端の力などないに越したことはない。その意志は固く、またその存在を薄々感じ取っていた表のかすみにも受け入れられ、裏のかすみはあるべきところへと還っていく。
秋の空に、父や母が守ってきた神をくゆる煙として見送り、季節は冬。今日も蛮悟たちの落ち着かない日常は変わらずに続いている。昨晩は三人で一晩中睦み合い、その起きがけの余韻も覚めやらぬまま蛮悟は遅刻間際の学園へと駆け出す。その両肩に掛け替えのないものを抱えて。これからも。
<プレイ時間>
(ver1.5追加シナリオ含む)63時間26分。
げっちゅ屋特典DLC8分。計63時間34分。
<グラフィッカー情報・敬称略>
こうぐちもと(チーフグラフィック・原画)、水瀬くうる、broiler、チームDDF、株式会社Al't-works
<あとがき・2017/07/27>
基本CG数71(内胸露出以上のエロCG数62)…エロ割合87%、回想数63。
エロ1CGあたりの尺は2分半(狂子乱交)から16分半(薬子脱糞)。平均8分。
永続ループBGVあり(台詞ボイス永続ループ機能なし)、永続ループBGエロSEあり、連戦時付着精液残留あり、尻モザなし、淫語P音修正なし、立ち絵鑑賞モードなし。
AEアニメ数1
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