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注意
当ブログは成人男性向けPC用ゲーム(いわゆるエロゲー)のストーリーについてを取り扱っております。
18歳未満の方の閲覧はお控えくださるようお願い致します。
記事はゲームの主要なストーリーについてを記載してありますので、重大なネタバレ要素を多量に含みます。
作品の記事について、未プレイの方及びプレイ予定の方の閲覧は自己責任でお願い致します。
特典内容やゲームについての細かい質問等があればコメントにどうぞ。
根雪の幻影 -白花荘の人々- (シルキーズプラス A5和牛)
2015/6/26
©SILKY'S PLUS
(注意)
ゲームのコンセプト上予備知識を得た上でプレイされた場合、娯楽性を大きく損ないます。
プレイ予定の方は閲覧を避けて頂くよう、強く推奨いたします。
キャラ設定等はHPに詳しいのでそちらで確認を。(ストーリーテキスト:6262字)
<ストーリー>
萩原重明は上乃院華穂と、恋人として初めての旅行先にそのペンション、白花荘を訪ねる。かつては学生寮だったその装いは今でもそう変わらず、廃校となったその学園卒業生の華穂は当時を懐かしむ。そこで二人は、宿を営むかつての寮母である藤子とその娘の桔梗の藤木母娘、そして親の代理で商談の場を宿に設けた松原くす葉と出会った。
親戚から譲られたという制服を着たくす葉、逗留していた尚人という元教師。その日の白花荘には無き学園の残滓が色濃く今に現れていた。それもあってか華穂は、心も身も結ばれたいという目的とは別に、白花荘を訪ねたもう一つの理由を語り出す。それはこの寮で亡くなった、撫子という名の親友の供養、その為でもあった。(※1)
親友の死の真相を求める恋人の思いを感じ取った重明。その夜二人は撫子についての手がかりを探し始める。敷地を巡る重明は居合わせた客から、身寄りのない少女の生活を保障する代わりに権力者への売春を強いていたという学園にまつわる噂を伝え聞く。廃校の件は撫子の死による組織的犯罪の発覚を恐れたのではないかと。(※2)
なぜか事件に拒否感を見せる藤子をどうにか説得した重明は、華穂と共に撫子の部屋へと足を踏み入れ、彼女の日記を発見する。
撫子は、学園の創始者とその愛人である寮母との間に生まれた。腹違いの妹を継嗣の兄に性奴隷として宛がう父親。よき教師を装いながら、無垢な少女を性奴として売り飛ばす父の生業を引き継ぐ、その所業に何の感慨も抱いていない尚人。そんな兄を奴隷として助手として手助けする自身。その人生は始まった瞬間から何もかもが狂っていた。そこに差した一条の光。美しく包容力に満ちた華穂との出会いは、人並みに満たされた日々を撫子にもたらす。だがそれは華穂と尚人が親しげとなり、その一方が自身に見せたことのない人間味ある笑顔を滲ませるに従い、終わりへと向かっていく。華穂との日々が失われる恐れから塞ぎ込む撫子はある日尚人から、これ以上仕事を手伝う必要はないと言葉少なに告げられる。この先ずっと、お前がいなくても大丈夫だと。渇望していたはずの自由は、刑の宣告のように響いた。尚人の側にいることができない。恐れていたのはどちらだったのか。ようやく自身の思いを掴んだ撫子は部屋を後にした尚人を追い、縋りつく。そこは階段の上だった。撫子を抱きすくめ庇ったことで床に頭から打ちつけられた尚人。鮮やかな赤い色が視界を占めていく中、尚人のとった行動に喜びを得ながら、撫子はその意識を手放す。
重明と華穂は気づけばいつしか車の中にいた。日付は白花荘を訪ねる予定時刻の前。そして向かった先には焼け落ちた廃墟があった。二人が見たもの、それは夢だったのかもしれない。たが幻とするには、垣間見た撫子の記憶は余りにも鮮やかすぎた。そして先ほどの主観では知り得ない、華穂だけが知る真実。尚人との会話、それは親しげな華穂にこれからも撫子と友人でいてほしいというものだった。撫子が心配なのかという問いに困ったような顔で笑った尚人。そんな尚人に華穂は、卒業後の進路が決められているという撫子のことを相談していたのだった。
泣き崩れる華穂。撫子に尚人、華穂。言葉が足らなかっただけで誰に罪があったでもない。泣き疲れ眠る華穂の顔を見ながら重明は、かつてここで起きた出来事に思いを馳せる。
<謎の白昼夢エンド>
(※1)
その夜初めて結ばれた重明と華穂。だが気づけばいつしか二人は車の中にいた。辺りは明るく、陽はまだ高い。狐につままれた心地のまま白花荘へと向かった二人がそこで見たもの、それは焼け落ちた廃墟だった。二人にはあの時繋がりあった喜びと快楽がまだ生々しく残っているにもかかわらず。重明はその廃墟を肩越しに振り返りそして、連絡先を確認すべく歩き出した華穂を追い、車に向かう。
<2日目>
(※2)
撫子の件を伝え、その夜華穂と結ばれた重明。その後寝苦しさに目を覚ました重明は、階下で出くわした藤子に誘われ地下へと足を踏み入れる。霧が立ち込めるような地に足がつかない浮遊感の中、それは始まった。モニターに映し出される、宿泊客の男たちによるくす葉への折檻。藤木母娘は客に性的な接待を行っており、くす葉は親によってその客に売られたのだという。第三者を興の為に、こうして目に触れさせることも過去に幾度かあったと語る、重明にしなだれかかる桔梗。重明がまず考えたのは華穂の安全だった。ゆえに正義感を振りかざし、胸糞の悪いその現場に割って入ることは躊躇われた。それが例え、近所の年下の幼馴染に対するような心情をこの短い間に寄せるようになっていたくす葉であっても。苛立ちの意趣返しに、未だ純潔を保つ、男たちに可愛がられているのであろう桔梗に手を伸ばす重明だが、そこでその意識は反転する。
何か夢から覚めたような重明。昨日から続く季節外れの雪がやまない、朝の山模様がそこにあった。初体験から一夜明け、身体の不調を訴える華穂。そしてくす葉もまた、なぜか憔悴しているようだった。その理由を重明は、朝食の席で知る。食器を取り落としたくす葉、そのショーツはつけられていなかった。(※3)
<幻の少女との約束エンド>
(赤字はAルート、青字はBルートでのエピソード)
(※3)
くす葉が何事かに巻き込まれていることを悟った重明はその理由を問う。事業に失敗した両親を抱え、妹を人質にとられる彼女に、身体を売る以外の道はもはやなかった。余りにも重い事情に、一介の大学生にできることなどない。
だがこれから汚され続けるのならばせめて今、その悲しみを和らげてやりたいと願った重明は恋人にそうするように、くす葉を優しく抱く。電話口でしか無事が確認されていない妹を必ず見つけ出し守るという約束。それが重明にできる精一杯だった。
それでも重明は、決められた道を踏み外す覚悟を問う。その言葉と自らの可能性を信じ、普通の、そうあるべき未来に目を向け始めるくす葉。その姿に重明は必ず彼女を助けるとの決意を固くする。
華穂に全てを打ち明けた重明は白花荘から即座に退去することを決めた。視界の全く利かない猛吹雪の中、車を探す重明。だが何かがおかしい。車をどこに停めたのか、そもそも昨日の記憶が霞がかったように曖昧だった。
道中、重明の袖を握っていたくす葉だが、何かに気づいたような困惑の呟きと共に足が鈍り始める。白花荘から離れられない、これ以上進めないという言葉に、もう独りではないと弱気に呑まれつつある彼女を励ます重明。だがそれは弱音ではなく宣告であり、懇願だった。永遠にここで一緒にいてと笑う、まるで屍蝋のようなその何か。雪中にあってなお怖気を催す、くす葉だったものを思わず振り払った重明だが、華穂はなぜかそれを認識していない。今なお響く、その呼び声さえ。
体温が奪われていく中での緩慢な死の気配に、重明は華穂の名を叫ぶ。
重明と華穂は気づけばいつしか車の中にいた。日付は白花荘を訪ねる予定時間の前。そして向かった先には焼け落ちた廃墟があった。二人が見たもの、それは夢だったのかもしれない。だがくす葉の存在が幻であったとは到底信じられない。二人は白花荘の火事と、くす葉の妹について調べることを話し合いながら、車へと向けて歩き出す。
<桔梗との出会いエンド>
(※3)
尚人から居丈高に、華穂と桔梗を連れ早く出て行けという不可解な命令を受ける重明。それが何か作用したでもないが、華穂の為の暖を求める重明は桔梗に声をかけ、地下の存在を知る。3年で3億。額面の大きさから客たちがくす葉の将来など考慮しないことは明白であり、どうにか彼女を助けたいと考える重明は、白花荘のオーナーでもある大資産家を祖父に持ち、父と姉の死でいずれはその跡を継ぐ桔梗を頼るしかない。客からくす葉の所有権を買い戻し、ルールを設け改めて貸し出すという次善策。つまりは桔梗の父が行っていたことと変わらない。息子の仕事を手ぬるいと唾棄していた祖父を納得させる必要がある桔梗は、その対価として重明を求める。桔梗を抱き協力の確約を得た重明。それを知ってか知らずか廊下で出会った藤子は、これから行われるショーの存在を明かす。(※4)
桔梗に面倒をかけながら自身だけを傍観者に置けるはずがない重明は地下へと踏み込む。そこにはこの一日で望まぬ仕打ちを散々に受け続けたのだろう彼女がいた。そこへ、昨日から何か有りげだった若者二人での、初めての性行為を求めだす客たち。重明はくす葉の処女を奪うことになり、互いを気遣いながら繋がるそれはいかにも痛々しい。こんなことの為にくす葉の初めてが奪われた事実は重明をたまらなく不快にさせる。(※5)
ホールを後にした重明はその帰路、撫子の噂を語った客と出会う。深夜にもかかわらず昨日と変わらず新聞を読み耽る男性は、偶然立ち寄り吹雪で長期滞在することになった白花荘、その裏を知り興味を持つも、地下の女性たちの悲惨さに心を痛めてからは関わりを断ったのだと、静かに語る。今すぐ立ち去るべきだという忠告と共に新聞の下から現れた素顔、それは透けるようでいて認識できない。民宿白花荘の火事は生存者1名を残し全滅。1年前の古新聞を深く考えないようにして彼に礼を述べた重明は、眠る華穂を背負い外へと急ぐ。
どこからか火の手が上がった廊下を走り抜ける重明の前に現れた、身体を血に染めたくす葉。男たちを灰皿で殴りつけ火を付けてやったというくす葉は、白花荘での永遠、そこに重明を求めるが、華穂と共に生きる決意が揺らぐことはない。火事に驚く桔梗と共に脱出を急ぐ重明は、その出口で藤子と相対する。くす葉と同じようにこの墓標へ桔梗を留めようとする藤子だが、重明との出会いで父の存在を清濁併せ呑む覚悟ができたと生きる意志を示す娘を、最後には頷き送り出す母。玄関に構える尚人の罵倒に重明は、身を切る冷たさに折れかける心を奮い立たせながら前に進む。
気がつけば重明は車の中にいた。隣には眠る華穂。風化した白花荘の廃墟を目にした重明は、目を覚まさない華穂に不安を覚え病院へと向かい、そしてそこで1年間の意識不明から目覚めた彼女と初対面となる再会を果たす。
<炎の中の脱出エンド>
(※4)
湧き上がる反吐を堪えつつ、重明はその誘いを頑として断る。全てを桔梗に任せていることへの罪悪感はあったが、くす葉が慰みものになる光景など直視できようもなかった。眠りについた重明。だがふと異臭に目を覚ます。扉を開けた瞬間に見たもの、それは廊下を呑みつつある炎だった。理解が追いつかないながら、華穂の為にその身体は咄嗟に動いていた。水を含ませたシーツを盾に館からの脱出を始める重明。部屋でこの熱気を全く感じなかったこと、そして今息苦しさをまるで感じていないこと。微かな違和感の中、重明は外へと向けて走り続ける。
<予期せぬ襲撃者エンド>
(※5)
全ては彼女自身が選んだ運命。理解はしても納得など到底できない。だがどれだけ粋がろうと今自身にできることなどない。そこへ聞こえてきた、手足をもぐなどという話とくす葉の絶叫。ホールの一角に座り込んでいた重明は立ち上がる。人皮を被った畜生が相手という確信は葛藤に板挟みとなっていた重明を明快にさせた。不意をつき男たちを叩き伏せ、これからの最善を考え始める重明だが、そこへ不意に笑い声が響きだす。目を泳がせた重明は床に寝かせていたくす葉の姿が忽然と消えていることに気づき、振り返った。そして重明の意識は黒く塗り潰される。
<解決編>
(桔梗エンドから)
その4日後。くす葉の妹の消息を掴み粗方の調べを済ませた重明は再び病院に足を運ぶ。それは突拍子もない考えだったが、確かな確信があった。眠り続ける華穂の手を握り、意識を集中していく重明は、気がつけば山道を走る車の中にいた。隣には死んだはずの彼女が座っている。級友たちによれば華穂と同席していた折り、超常現象に遭遇したことがたびたびあったという。それは霊媒のような能力であり、親友に逢いたいとの強い思いからその場所を訪ねた華穂は自覚なしに、自らの内に白花荘を作り上げた。あの場にいた人間は1年前の火事で亡くなり、華穂によってすくい上げられた、廃墟に漂っていた霊魂だと重明は考えた。あの幻影を払わなければ華穂が目覚めることはない。重明はそう、残留した思念と華穂の記憶が混ざりあった、撫子に告げる。
水先案内人を買ってでた撫子と共に再び白花荘に踏み込んだ重明。そこにはやはり彼女の姿があった。夢もなく恋も知らず、身体を汚されて終わった人生に何の意味があったのだろうと自問し続け、汚濁の中にあって唯一温もりを与えてくれた重明に側にいてほしいと願うくす葉。だが死者と生者が寄り添っていくことなど決してできない。頭に浮かんだ幾つもの慰めは言葉にもならず口をついたのは、あの出会いから触れあった短い時間を懐かしむ、意味のない感傷。だが楽しかった。その言葉に泣きじゃくっていたくす葉も頷く。あの日と変わらぬ重明のおちゃらけた様相に、あの日と変わらぬ苦笑いを浮かべてくす葉は消えていった。そうして一人の少女の初恋は終わった。一体どんな言葉で送ってやればよかったのだろう。俯きうめく重明の隣に膝を降ろした撫子は静かに語りかける。本来ありえなかった最後の瞬間にくす葉はきっと救われていたと。
重明と撫子は白花荘の住人たちとの再会を続けていく。1年前にくす葉が起こした火事の中、気絶する桔梗を背負いどうにか駐車場に辿り着きながら、自身は救助の為に車外に残り力尽きていた藤子。この館に置き去りとなっていた魂があの時重明と共に外の世界へと踏み出したことで、1年ぶりに意識を取り戻した桔梗の無事を知った藤子は満足気に笑い、娘である撫子と別れの抱擁を交わして消えていく。
桔梗の近況を伝えるべく二人は尚人の元へと向かう。売られる少女が少なくとも将来を失うようなことがないように、それでいて儲け話を企んでいる桔梗。祖父以外に身寄りのない彼女が自立へと目を向けていることに尚人は目を細める。それは娘の成長を喜ぶ父の顔に違いなかった。与えられた奇跡に再会した撫子との邂逅を短いながらも果たした尚人は、改めて桔梗を託して消えていく。
華穂から生まれた自身だけは消えることなくあるべき所へ戻るという撫子に見送られ、一人その扉を開く重明。眠り続ける華穂のその唇に、重明は口づける。
それから三ヶ月後。重明は華穂と桔梗と共に、改めて旅行の機会をもっていた。結婚を前提とした二人の中に愛人という形で入る桔梗。それを容認したのは意外にも華穂の母親が先だった。共働きで男性能力の強い夫、誰ともしれない相手との浮気よりは勝手知ったる愛人の方が幾分かマシ。過去三度の危機を経験した母の言葉に、不承不承ながらもそれを受け入れた華穂だが、重明の女関係を桔梗に監視させるなどその仲は中々に睦まじい。白花荘で冥福を祈った三人はその日の宿へと足を運ぶ。弁護士を目指す華穂と、探偵業を将来の仕事に考える重明。いずれは独立し桔梗の会社と事務所を同じくするという三人の夢は、もちろんくす葉の影響が大きい。その夢を愛おしむような撫子の笑い声、それは重明だけが感じた幻影だったのだろうか。
そこへ唐突に響く、宿泊客の叫び。事件の香りに部屋を飛び出す重明とそれを案じ後を追う華穂に、身体を休める暇もないと桔梗は溜息をつくのだった。
<プレイ時間>
このあと滅茶苦茶セックスしたエンド(初回プレイ、バッド1)27分、謎の白昼夢エンド1時間41分、撫子という名の少女エンド(フローチャート回収込み)2時間56分、幻の少女との約束エンド(吹雪の中の二人ルート)3時間5分、幻の少女との約束エンド(3人での脱出ルート、イベント及びフローチャート回収込み)39分、炎の中の脱出エンド(バッド2)1時間47分、予期せぬ襲撃者エンド(バッド3)1時間40分、桔梗との出会いエンド17分、解決編1時間57分。計14時間29分。
<印象に残ったシーン>
(今回はとぼけた感じの、シルキーズらしい主人公像に戻りました。馬鹿っぽいのに…それで終わらないのが、シルキーズ主人公のいかにも素晴らしいところです)
(心の底から共感したシーンでした。男は身体で、女は心でセックスする。あとがきかコメントかどこかで書いた気がしますが、個人的にはそういう観念を持ってます。まあ、この後手足切るからね♡とか言われてどう感じればいいんだって話ですが…)
<グラフィッカー情報・敬称略>
愁(グラフィックチーフ)、カーネル鈴木(グラフィックチーフ)、あみ(*>▽<*)、のりすけ、笹崎信司、東森ハリー
<あとがき・2015/7/27>
・CG+エロ
原画の市川氏がついに合流したということが一番の吉報でしょうか。といっても2原画であり、市川氏の担当は華穂、藤子、桔梗の半分くらいがメインで、CGモードでいうと前半3ページ目までにほとんど集中していますが。塗りは旧シルキーズのスタッフ。言わずもがな素晴らしい。
エロは基本的に純愛ですが、一部のキャラはどちらかというとダークな趣き。前作のなないろリンカネーションも、2作続けてということで恐らくメーカーのこれからのカラーとなるのでしょうがサスペンスアンドヒューマンドラマ。ですが今回は前作にはなかった、サスペンス部分の暗さがエロの方にも作用しています。寝取られとかではないのでエロとして抜くことに支障はなく、個人的にはありでしたが。シルキーズの塗りで繰り出されるボンテージの光沢はエロい。ただまあ…彼女の境遇は本当に可哀想でしたね、切に。
・ストーリー
華穂の両親が撫子の件を強く口止めしていた理由以外は全て道筋がつけられており、物語としては小さく綺麗に纏まっていたと思います。前作に続き霊がストーリーの根幹にありますが、どちらかというとスリラーやサスペンスであって、ミステリや推理ものではない、現実性が求られる物語ではないのでそれは問題なく飲み込めるものでした。
なないろリンカネーションもそうでしたが、すでに起こってしまった変えようのない、生きている人間がそれを認めて未来への決断を下さなければならない過去。それを直視するのは辛いです。今回は本当に救いがありませんでした。主人公も、もし自分だったら絶対納得できねえよと言っていましたが…。
・そこはかとない懐古感
プレイ中何か感じるものがありその正体がわからずもやもやしてたんですが、ちょうどタイムリーにプレイしていた某氏から、根雪と河原崎を重ねていたことに気付かされました。館で軽くサスペンス感があるという点以外はもちろん内容が、そしてシステムもやりたかったエロもあの暗さも程度は全然違うんですがなんというか根底にあるもの、閉鎖的な空間でもどこかコミカルなキャラたちの持つ雰囲気だとか、過酷でもう動かしようのない現実ぶりだとかそれでもそれに向き合っていくヒューマンドラマ、そういったところに何か近しいものを感じました。河原崎はエルフだと思ってたんですがシルキーズだったんですね。Win95版は18年前発売だそうで、実際にプレイしたのは16-17年前くらいでしょうか。凄く遠い感じがする。
基本CG数80(内エロCG数47)、回想数24。
エロ1CGあたりの尺は1分半(華穂胸揉み)から19分(くす葉・重明、折檻中飛び入り二穴責め)。平均11分。
BGVなし(ウィンドウボイス永続ループ機能あり)、BGエロSEあり、尻モザあり、淫語修正なし。
特殊システム(ストーリーチャートボードあり)
2015/6/26
©SILKY'S PLUS
(注意)
ゲームのコンセプト上予備知識を得た上でプレイされた場合、娯楽性を大きく損ないます。
プレイ予定の方は閲覧を避けて頂くよう、強く推奨いたします。
キャラ設定等はHPに詳しいのでそちらで確認を。(ストーリーテキスト:6262字)
<ストーリー>
萩原重明は上乃院華穂と、恋人として初めての旅行先にそのペンション、白花荘を訪ねる。かつては学生寮だったその装いは今でもそう変わらず、廃校となったその学園卒業生の華穂は当時を懐かしむ。そこで二人は、宿を営むかつての寮母である藤子とその娘の桔梗の藤木母娘、そして親の代理で商談の場を宿に設けた松原くす葉と出会った。
親戚から譲られたという制服を着たくす葉、逗留していた尚人という元教師。その日の白花荘には無き学園の残滓が色濃く今に現れていた。それもあってか華穂は、心も身も結ばれたいという目的とは別に、白花荘を訪ねたもう一つの理由を語り出す。それはこの寮で亡くなった、撫子という名の親友の供養、その為でもあった。(※1)
親友の死の真相を求める恋人の思いを感じ取った重明。その夜二人は撫子についての手がかりを探し始める。敷地を巡る重明は居合わせた客から、身寄りのない少女の生活を保障する代わりに権力者への売春を強いていたという学園にまつわる噂を伝え聞く。廃校の件は撫子の死による組織的犯罪の発覚を恐れたのではないかと。(※2)
なぜか事件に拒否感を見せる藤子をどうにか説得した重明は、華穂と共に撫子の部屋へと足を踏み入れ、彼女の日記を発見する。
撫子は、学園の創始者とその愛人である寮母との間に生まれた。腹違いの妹を継嗣の兄に性奴隷として宛がう父親。よき教師を装いながら、無垢な少女を性奴として売り飛ばす父の生業を引き継ぐ、その所業に何の感慨も抱いていない尚人。そんな兄を奴隷として助手として手助けする自身。その人生は始まった瞬間から何もかもが狂っていた。そこに差した一条の光。美しく包容力に満ちた華穂との出会いは、人並みに満たされた日々を撫子にもたらす。だがそれは華穂と尚人が親しげとなり、その一方が自身に見せたことのない人間味ある笑顔を滲ませるに従い、終わりへと向かっていく。華穂との日々が失われる恐れから塞ぎ込む撫子はある日尚人から、これ以上仕事を手伝う必要はないと言葉少なに告げられる。この先ずっと、お前がいなくても大丈夫だと。渇望していたはずの自由は、刑の宣告のように響いた。尚人の側にいることができない。恐れていたのはどちらだったのか。ようやく自身の思いを掴んだ撫子は部屋を後にした尚人を追い、縋りつく。そこは階段の上だった。撫子を抱きすくめ庇ったことで床に頭から打ちつけられた尚人。鮮やかな赤い色が視界を占めていく中、尚人のとった行動に喜びを得ながら、撫子はその意識を手放す。
重明と華穂は気づけばいつしか車の中にいた。日付は白花荘を訪ねる予定時刻の前。そして向かった先には焼け落ちた廃墟があった。二人が見たもの、それは夢だったのかもしれない。たが幻とするには、垣間見た撫子の記憶は余りにも鮮やかすぎた。そして先ほどの主観では知り得ない、華穂だけが知る真実。尚人との会話、それは親しげな華穂にこれからも撫子と友人でいてほしいというものだった。撫子が心配なのかという問いに困ったような顔で笑った尚人。そんな尚人に華穂は、卒業後の進路が決められているという撫子のことを相談していたのだった。
泣き崩れる華穂。撫子に尚人、華穂。言葉が足らなかっただけで誰に罪があったでもない。泣き疲れ眠る華穂の顔を見ながら重明は、かつてここで起きた出来事に思いを馳せる。
<謎の白昼夢エンド>
(※1)
その夜初めて結ばれた重明と華穂。だが気づけばいつしか二人は車の中にいた。辺りは明るく、陽はまだ高い。狐につままれた心地のまま白花荘へと向かった二人がそこで見たもの、それは焼け落ちた廃墟だった。二人にはあの時繋がりあった喜びと快楽がまだ生々しく残っているにもかかわらず。重明はその廃墟を肩越しに振り返りそして、連絡先を確認すべく歩き出した華穂を追い、車に向かう。
<2日目>
(※2)
撫子の件を伝え、その夜華穂と結ばれた重明。その後寝苦しさに目を覚ました重明は、階下で出くわした藤子に誘われ地下へと足を踏み入れる。霧が立ち込めるような地に足がつかない浮遊感の中、それは始まった。モニターに映し出される、宿泊客の男たちによるくす葉への折檻。藤木母娘は客に性的な接待を行っており、くす葉は親によってその客に売られたのだという。第三者を興の為に、こうして目に触れさせることも過去に幾度かあったと語る、重明にしなだれかかる桔梗。重明がまず考えたのは華穂の安全だった。ゆえに正義感を振りかざし、胸糞の悪いその現場に割って入ることは躊躇われた。それが例え、近所の年下の幼馴染に対するような心情をこの短い間に寄せるようになっていたくす葉であっても。苛立ちの意趣返しに、未だ純潔を保つ、男たちに可愛がられているのであろう桔梗に手を伸ばす重明だが、そこでその意識は反転する。
何か夢から覚めたような重明。昨日から続く季節外れの雪がやまない、朝の山模様がそこにあった。初体験から一夜明け、身体の不調を訴える華穂。そしてくす葉もまた、なぜか憔悴しているようだった。その理由を重明は、朝食の席で知る。食器を取り落としたくす葉、そのショーツはつけられていなかった。(※3)
<幻の少女との約束エンド>
(赤字はAルート、青字はBルートでのエピソード)
(※3)
くす葉が何事かに巻き込まれていることを悟った重明はその理由を問う。事業に失敗した両親を抱え、妹を人質にとられる彼女に、身体を売る以外の道はもはやなかった。余りにも重い事情に、一介の大学生にできることなどない。
だがこれから汚され続けるのならばせめて今、その悲しみを和らげてやりたいと願った重明は恋人にそうするように、くす葉を優しく抱く。電話口でしか無事が確認されていない妹を必ず見つけ出し守るという約束。それが重明にできる精一杯だった。
それでも重明は、決められた道を踏み外す覚悟を問う。その言葉と自らの可能性を信じ、普通の、そうあるべき未来に目を向け始めるくす葉。その姿に重明は必ず彼女を助けるとの決意を固くする。
華穂に全てを打ち明けた重明は白花荘から即座に退去することを決めた。視界の全く利かない猛吹雪の中、車を探す重明。だが何かがおかしい。車をどこに停めたのか、そもそも昨日の記憶が霞がかったように曖昧だった。
道中、重明の袖を握っていたくす葉だが、何かに気づいたような困惑の呟きと共に足が鈍り始める。白花荘から離れられない、これ以上進めないという言葉に、もう独りではないと弱気に呑まれつつある彼女を励ます重明。だがそれは弱音ではなく宣告であり、懇願だった。永遠にここで一緒にいてと笑う、まるで屍蝋のようなその何か。雪中にあってなお怖気を催す、くす葉だったものを思わず振り払った重明だが、華穂はなぜかそれを認識していない。今なお響く、その呼び声さえ。
体温が奪われていく中での緩慢な死の気配に、重明は華穂の名を叫ぶ。
重明と華穂は気づけばいつしか車の中にいた。日付は白花荘を訪ねる予定時間の前。そして向かった先には焼け落ちた廃墟があった。二人が見たもの、それは夢だったのかもしれない。だがくす葉の存在が幻であったとは到底信じられない。二人は白花荘の火事と、くす葉の妹について調べることを話し合いながら、車へと向けて歩き出す。
<桔梗との出会いエンド>
(※3)
尚人から居丈高に、華穂と桔梗を連れ早く出て行けという不可解な命令を受ける重明。それが何か作用したでもないが、華穂の為の暖を求める重明は桔梗に声をかけ、地下の存在を知る。3年で3億。額面の大きさから客たちがくす葉の将来など考慮しないことは明白であり、どうにか彼女を助けたいと考える重明は、白花荘のオーナーでもある大資産家を祖父に持ち、父と姉の死でいずれはその跡を継ぐ桔梗を頼るしかない。客からくす葉の所有権を買い戻し、ルールを設け改めて貸し出すという次善策。つまりは桔梗の父が行っていたことと変わらない。息子の仕事を手ぬるいと唾棄していた祖父を納得させる必要がある桔梗は、その対価として重明を求める。桔梗を抱き協力の確約を得た重明。それを知ってか知らずか廊下で出会った藤子は、これから行われるショーの存在を明かす。(※4)
桔梗に面倒をかけながら自身だけを傍観者に置けるはずがない重明は地下へと踏み込む。そこにはこの一日で望まぬ仕打ちを散々に受け続けたのだろう彼女がいた。そこへ、昨日から何か有りげだった若者二人での、初めての性行為を求めだす客たち。重明はくす葉の処女を奪うことになり、互いを気遣いながら繋がるそれはいかにも痛々しい。こんなことの為にくす葉の初めてが奪われた事実は重明をたまらなく不快にさせる。(※5)
ホールを後にした重明はその帰路、撫子の噂を語った客と出会う。深夜にもかかわらず昨日と変わらず新聞を読み耽る男性は、偶然立ち寄り吹雪で長期滞在することになった白花荘、その裏を知り興味を持つも、地下の女性たちの悲惨さに心を痛めてからは関わりを断ったのだと、静かに語る。今すぐ立ち去るべきだという忠告と共に新聞の下から現れた素顔、それは透けるようでいて認識できない。民宿白花荘の火事は生存者1名を残し全滅。1年前の古新聞を深く考えないようにして彼に礼を述べた重明は、眠る華穂を背負い外へと急ぐ。
どこからか火の手が上がった廊下を走り抜ける重明の前に現れた、身体を血に染めたくす葉。男たちを灰皿で殴りつけ火を付けてやったというくす葉は、白花荘での永遠、そこに重明を求めるが、華穂と共に生きる決意が揺らぐことはない。火事に驚く桔梗と共に脱出を急ぐ重明は、その出口で藤子と相対する。くす葉と同じようにこの墓標へ桔梗を留めようとする藤子だが、重明との出会いで父の存在を清濁併せ呑む覚悟ができたと生きる意志を示す娘を、最後には頷き送り出す母。玄関に構える尚人の罵倒に重明は、身を切る冷たさに折れかける心を奮い立たせながら前に進む。
気がつけば重明は車の中にいた。隣には眠る華穂。風化した白花荘の廃墟を目にした重明は、目を覚まさない華穂に不安を覚え病院へと向かい、そしてそこで1年間の意識不明から目覚めた彼女と初対面となる再会を果たす。
<炎の中の脱出エンド>
(※4)
湧き上がる反吐を堪えつつ、重明はその誘いを頑として断る。全てを桔梗に任せていることへの罪悪感はあったが、くす葉が慰みものになる光景など直視できようもなかった。眠りについた重明。だがふと異臭に目を覚ます。扉を開けた瞬間に見たもの、それは廊下を呑みつつある炎だった。理解が追いつかないながら、華穂の為にその身体は咄嗟に動いていた。水を含ませたシーツを盾に館からの脱出を始める重明。部屋でこの熱気を全く感じなかったこと、そして今息苦しさをまるで感じていないこと。微かな違和感の中、重明は外へと向けて走り続ける。
<予期せぬ襲撃者エンド>
(※5)
全ては彼女自身が選んだ運命。理解はしても納得など到底できない。だがどれだけ粋がろうと今自身にできることなどない。そこへ聞こえてきた、手足をもぐなどという話とくす葉の絶叫。ホールの一角に座り込んでいた重明は立ち上がる。人皮を被った畜生が相手という確信は葛藤に板挟みとなっていた重明を明快にさせた。不意をつき男たちを叩き伏せ、これからの最善を考え始める重明だが、そこへ不意に笑い声が響きだす。目を泳がせた重明は床に寝かせていたくす葉の姿が忽然と消えていることに気づき、振り返った。そして重明の意識は黒く塗り潰される。
<解決編>
(桔梗エンドから)
その4日後。くす葉の妹の消息を掴み粗方の調べを済ませた重明は再び病院に足を運ぶ。それは突拍子もない考えだったが、確かな確信があった。眠り続ける華穂の手を握り、意識を集中していく重明は、気がつけば山道を走る車の中にいた。隣には死んだはずの彼女が座っている。級友たちによれば華穂と同席していた折り、超常現象に遭遇したことがたびたびあったという。それは霊媒のような能力であり、親友に逢いたいとの強い思いからその場所を訪ねた華穂は自覚なしに、自らの内に白花荘を作り上げた。あの場にいた人間は1年前の火事で亡くなり、華穂によってすくい上げられた、廃墟に漂っていた霊魂だと重明は考えた。あの幻影を払わなければ華穂が目覚めることはない。重明はそう、残留した思念と華穂の記憶が混ざりあった、撫子に告げる。
水先案内人を買ってでた撫子と共に再び白花荘に踏み込んだ重明。そこにはやはり彼女の姿があった。夢もなく恋も知らず、身体を汚されて終わった人生に何の意味があったのだろうと自問し続け、汚濁の中にあって唯一温もりを与えてくれた重明に側にいてほしいと願うくす葉。だが死者と生者が寄り添っていくことなど決してできない。頭に浮かんだ幾つもの慰めは言葉にもならず口をついたのは、あの出会いから触れあった短い時間を懐かしむ、意味のない感傷。だが楽しかった。その言葉に泣きじゃくっていたくす葉も頷く。あの日と変わらぬ重明のおちゃらけた様相に、あの日と変わらぬ苦笑いを浮かべてくす葉は消えていった。そうして一人の少女の初恋は終わった。一体どんな言葉で送ってやればよかったのだろう。俯きうめく重明の隣に膝を降ろした撫子は静かに語りかける。本来ありえなかった最後の瞬間にくす葉はきっと救われていたと。
重明と撫子は白花荘の住人たちとの再会を続けていく。1年前にくす葉が起こした火事の中、気絶する桔梗を背負いどうにか駐車場に辿り着きながら、自身は救助の為に車外に残り力尽きていた藤子。この館に置き去りとなっていた魂があの時重明と共に外の世界へと踏み出したことで、1年ぶりに意識を取り戻した桔梗の無事を知った藤子は満足気に笑い、娘である撫子と別れの抱擁を交わして消えていく。
桔梗の近況を伝えるべく二人は尚人の元へと向かう。売られる少女が少なくとも将来を失うようなことがないように、それでいて儲け話を企んでいる桔梗。祖父以外に身寄りのない彼女が自立へと目を向けていることに尚人は目を細める。それは娘の成長を喜ぶ父の顔に違いなかった。与えられた奇跡に再会した撫子との邂逅を短いながらも果たした尚人は、改めて桔梗を託して消えていく。
華穂から生まれた自身だけは消えることなくあるべき所へ戻るという撫子に見送られ、一人その扉を開く重明。眠り続ける華穂のその唇に、重明は口づける。
それから三ヶ月後。重明は華穂と桔梗と共に、改めて旅行の機会をもっていた。結婚を前提とした二人の中に愛人という形で入る桔梗。それを容認したのは意外にも華穂の母親が先だった。共働きで男性能力の強い夫、誰ともしれない相手との浮気よりは勝手知ったる愛人の方が幾分かマシ。過去三度の危機を経験した母の言葉に、不承不承ながらもそれを受け入れた華穂だが、重明の女関係を桔梗に監視させるなどその仲は中々に睦まじい。白花荘で冥福を祈った三人はその日の宿へと足を運ぶ。弁護士を目指す華穂と、探偵業を将来の仕事に考える重明。いずれは独立し桔梗の会社と事務所を同じくするという三人の夢は、もちろんくす葉の影響が大きい。その夢を愛おしむような撫子の笑い声、それは重明だけが感じた幻影だったのだろうか。
そこへ唐突に響く、宿泊客の叫び。事件の香りに部屋を飛び出す重明とそれを案じ後を追う華穂に、身体を休める暇もないと桔梗は溜息をつくのだった。
<プレイ時間>
このあと滅茶苦茶セックスしたエンド(初回プレイ、バッド1)27分、謎の白昼夢エンド1時間41分、撫子という名の少女エンド(フローチャート回収込み)2時間56分、幻の少女との約束エンド(吹雪の中の二人ルート)3時間5分、幻の少女との約束エンド(3人での脱出ルート、イベント及びフローチャート回収込み)39分、炎の中の脱出エンド(バッド2)1時間47分、予期せぬ襲撃者エンド(バッド3)1時間40分、桔梗との出会いエンド17分、解決編1時間57分。計14時間29分。
<印象に残ったシーン>
(今回はとぼけた感じの、シルキーズらしい主人公像に戻りました。馬鹿っぽいのに…それで終わらないのが、シルキーズ主人公のいかにも素晴らしいところです)
(心の底から共感したシーンでした。男は身体で、女は心でセックスする。あとがきかコメントかどこかで書いた気がしますが、個人的にはそういう観念を持ってます。まあ、この後手足切るからね♡とか言われてどう感じればいいんだって話ですが…)
<グラフィッカー情報・敬称略>
愁(グラフィックチーフ)、カーネル鈴木(グラフィックチーフ)、あみ(*>▽<*)、のりすけ、笹崎信司、東森ハリー
<あとがき・2015/7/27>
・CG+エロ
原画の市川氏がついに合流したということが一番の吉報でしょうか。といっても2原画であり、市川氏の担当は華穂、藤子、桔梗の半分くらいがメインで、CGモードでいうと前半3ページ目までにほとんど集中していますが。塗りは旧シルキーズのスタッフ。言わずもがな素晴らしい。
エロは基本的に純愛ですが、一部のキャラはどちらかというとダークな趣き。前作のなないろリンカネーションも、2作続けてということで恐らくメーカーのこれからのカラーとなるのでしょうがサスペンスアンドヒューマンドラマ。ですが今回は前作にはなかった、サスペンス部分の暗さがエロの方にも作用しています。寝取られとかではないのでエロとして抜くことに支障はなく、個人的にはありでしたが。シルキーズの塗りで繰り出されるボンテージの光沢はエロい。ただまあ…彼女の境遇は本当に可哀想でしたね、切に。
・ストーリー
華穂の両親が撫子の件を強く口止めしていた理由以外は全て道筋がつけられており、物語としては小さく綺麗に纏まっていたと思います。前作に続き霊がストーリーの根幹にありますが、どちらかというとスリラーやサスペンスであって、ミステリや推理ものではない、現実性が求られる物語ではないのでそれは問題なく飲み込めるものでした。
なないろリンカネーションもそうでしたが、すでに起こってしまった変えようのない、生きている人間がそれを認めて未来への決断を下さなければならない過去。それを直視するのは辛いです。今回は本当に救いがありませんでした。主人公も、もし自分だったら絶対納得できねえよと言っていましたが…。
・そこはかとない懐古感
プレイ中何か感じるものがありその正体がわからずもやもやしてたんですが、ちょうどタイムリーにプレイしていた某氏から、根雪と河原崎を重ねていたことに気付かされました。館で軽くサスペンス感があるという点以外はもちろん内容が、そしてシステムもやりたかったエロもあの暗さも程度は全然違うんですがなんというか根底にあるもの、閉鎖的な空間でもどこかコミカルなキャラたちの持つ雰囲気だとか、過酷でもう動かしようのない現実ぶりだとかそれでもそれに向き合っていくヒューマンドラマ、そういったところに何か近しいものを感じました。河原崎はエルフだと思ってたんですがシルキーズだったんですね。Win95版は18年前発売だそうで、実際にプレイしたのは16-17年前くらいでしょうか。凄く遠い感じがする。
基本CG数80(内エロCG数47)、回想数24。
エロ1CGあたりの尺は1分半(華穂胸揉み)から19分(くす葉・重明、折檻中飛び入り二穴責め)。平均11分。
BGVなし(ウィンドウボイス永続ループ機能あり)、BGエロSEあり、尻モザあり、淫語修正なし。
特殊システム(ストーリーチャートボードあり)
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